Hacker News で上位に入ってたから何かと思ったら、rms の伝記『Free as in Freedom』の第6章 Emacs コミューンからの引用じゃん。
「ある朝私たちは机に向かっていた.」スティールは振り返る.「私はキーボードに向かっていて,彼は私の肘の近くにいた.」スティールは続ける.「ストールマンは私が入力するのを快く承諾してくれたが,彼は同時に何を入力するかも指示してきた.」
プログラミングセッションは10時間にも及んだ.スティールによると,その時間中ずっと,彼もストールマンも休憩せず,無駄口もきかなかったという.セッションの終わりに近付いて,彼等はpretty print機能のソースコードをわずか100行にハックすることに成功した.「私の指は常にキーボード上にあった.」スティールは語る.「しかし,私たちのアイデアが画面に流れ込んでいくような気がした.彼は私にどう入力するか指示し,私はそれを入力した.」
このセッションの長さそのものは,スティールがAI研からようやく外に出た時に明らかになった.545 Tech Squareビルの外に出てみて彼は,辺りが夜の暗がりに包まれていることに気付いて驚いた.プログラマとして,スティールはマラソンコーディングセッションに慣れていた.それでも,このセッションだけは何かが違っていた.ストールマンと共に作業することで,スティールは外部からのあらゆる刺激を遮断し,自分の精神的なエネルギーを現下の作業に集中させることを余儀なくされた.当時を振り返ってスティールは,ストールマンに爽快さと恐怖の両方を感じたと語る.「後になって私がまず思ったことは,素晴らしい体験だったということだ.非常に緊迫したものだった.でも同時に,二度と経験したくないとも思った.」
ガイ・スティールとリチャード・ストールマンの二人が10時間ぶっ続け! これぞまさに究極のペアプログラミング。
Free As in Freedom: Richard Stallman's Crusade for Free Software
- 作者: Sam Williams
- 出版社/メーカー: Oreilly & Associates Inc
- 発売日: 2002/03/01
- メディア: ハードカバー
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