マイケル・ジャクソン THIS IS IT コレクターズ・エディション (1枚組) [DVD]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2010/01/27
- メディア: DVD
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マイケル・ジャクソンは、80年代に少年時代を過ごしたワタシにとってももちろん大スターだったが、音楽的興味はあまりなくて、ゴシップまみれになった90年代以降は動向にすら興味をもたなくなっていた。
だからマイケルの訃報に接しても、特に思い入れがないわけだからそれについて文章は一切書かなかった。さかのぼれば、彼がロンドンで50回だかの復活ライブをやるとぶちあげたときも、どうせキャンセルするんでしょ、と正直奇行の一環としてしかとらえてなかったように思う。
復活ライブに向けたリハーサル映像をまとめた映画が公開されるというのも予想の範疇だったが、彼に対する同情的な視点がないと見てられないものなんだろうと思い込んでいた。が、ワタシの周りでやたらと評判が良かったので、訝しく思いながらも映画館に足を運んだ。
前述の通り、まともに歌えるのか、踊れるのかすら疑っていたのだが、もちろんそんなレベルではなかった。正直、ダンサー候補者たちのインタビューで始まるので、痛々しいものをみせられるのではないかと危惧したし、マイケルの死を知るものとしてその印象を払拭するのは不可能だと思うが、マイケルの身体は音楽と踊りを漲らせていた!
そしてその力でマイケルは、バンドを、ダンサーを、スタッフを掌握する。ケニー・オルテガをはじめとする一流のスタッフが皆マイケルを尊敬し、マイケルの復活のために全力で仕事をしているのが伝わるのも見ていて気持ちが良かった。個人的には、"Black Or White" で、オリアンティ・パナガリス(Orianthi Panagaris)に「ここは君の見せ場なんだ」と派手に弾くよう促した後、「僕がそばにいるから」と声をかけたところがぐっときた。
ワタシのように彼のアルバムを1枚も持たなくても本作でかかるほぼ全曲歌えてしまうのに今更ながら彼の存在の大きさを感じたが、一人の音楽ファンとして、かつてルー・リードがアンディ・ウォーホルに対して歌ったように、「あなたの良心を疑って悪かった」と一言謝りたい気持ちにもなった。
Michael Jackson's This Is It - The Music That Inspired the Movie
- アーティスト: MICHAEL JACKSON
- 出版社/メーカー: EPIC
- 発売日: 2009/10/26
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