相変わらずイケイケな未来予測を繰り返すレイ・カーツワイルが Singularity Summit で行った10年以内に脳はリバースエンジニアリング可能という主張に対し、ポール・ザカリー・マイヤーズが「レイ・カーツワイルは脳のことが分かっとらん」と厳しく批判して先週話題となった。
これに対してはカーツワイルも反論を寄せている。
カーツワイルが実際に言ったことと報道に乖離があるとのことで、その点割り引かないといけないが、両者の主張を専門知識を踏まえて日本語でまとめたブログとかどなたかご存知ありません?
ワタシ的には、最近のカーツワイルの主張にはちょっとついていけないものがあって、ここで思い出すのは、「特異点、精神的麻薬、社会的余剰(前編)」でも引用しているダグラス・ホフスタッターの発言である。
レイ・カーツワイルは、自分が死ぬ運命にあるのを恐れるあまり、死を避けたくてたまらないのだと思う。彼の死への執着は私にも理解できるし、そのものすごいまでの強烈さには心動かされもするが、それが彼の洞察力をひどく歪めていると思うんだ。私の見るところ、カーツワイルの絶望的な望みは、彼の科学的客観性を深刻に曇らせている。
本当に人間の脳がリバースエンジニアリングされる日は来るのだろうか。
レイ・カーツワイル―加速するテクノロジー (NHK未来への提言)
- 作者: レイカーツワイル,徳田英幸,Ray Kurzweil
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