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インターステラー

クリストファー・ノーランの新作は SF 大作とのことで、気合を入れて IMAX で観てきた。実際に映画館に足を運ぶまで、なるだけ事前知識を入れないために、本作についてのブログやツイートを脳内フィルタするのは辛かった。

SF 大作ということで、やはり『2001年宇宙の旅』っぽい映画なのかなとぼんやり思っていたが、やはりそうした部分は確かにある。途中エンジニアとエイリアンの出てこない『プロメテウス』といった趣もある。宇宙でのドッキングの場面などやはり『ゼロ・グラビティ』を連想したし、ワタシなどクライマックスのあの場面に『コンタクト』を思い出したりした。

ワタシはガチの SF 者でないため、こうして過去の映画からの連想で本作を説明するしかないのだが、本作の場合、世界的な食糧難により人類が苦しいことになってる地球と宇宙へのエクソダスの映画なのに、いきなり本棚から話が始まるところにワタシは盛り上がってしまった(伊藤計劃さんが書いていた『ダークナイト』の画面構築力の話も思い出した)。

また、こういういきなり本棚をでーんと出すところ、マイケル・ケインが繰り返すディラン・トマスの詩の使い方などにこけおどしを見出し、ノーランを嫌い悪罵する人もいるのだろうなと思ったりもする。あと本作では、おなじみハンス・ジマーの音楽があまりにうるさくて台詞が聞き取れないところすらあるが、こういうところにごまかしを見出す人もいるだろう。

ノーランの映画にはほぼ全作に共通する欠点があり、一つは観ている間どんなに興奮させられても、映画が終わると後に何も残らないところである。しかし本作は、種の保存と家族愛が対立する場面で両者は両立するかというテーマを描くことで、確かに観終わって残るものがあるように思うのだ。

観ていて、アレ? と思うところはいくつかあり、その中にはワタシが飲み込みの悪いボンクラなことに起因するものもあれば、この映画のワームホール以上にぽっかり開いたプロットの穴なのかもしれないが、ハード SF 大作を正面から引き受け、見事にやり遂げたのではないか。

登場人物で一番よかったのはロボットですな。いや、マジで。いまどきあの形状というのに感動した。途中、天才科学者の役であいつが出てきて、いい加減お前は天才的人物の役をやりたがるのは止めろよ死ねと思ったが、単なる天才科学者ではなかったので、まぁよいかと思い直した。

いろいろ書いてきたが、『6才のボクが、大人になるまで。』にしても本作にしても160分超えで、両方ともトイレの近いワタシがまったく膀胱的プレッシャーを感じずに観ることができた映画というのは強調してよい(そんなこと強調すんなや)。

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