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スマートメーターで考慮すべきプライバシー問題

取り上げるのを忘れていた。

東日本震災後に関東地方で計画停電が実施された際に、電力供給を自律的に調整するスマートグリッドが引き合いに出され、一方で日本ではそんな単純なものではないという意見もあった。

例えばフランスでは新規に導入される電力システムにはスマートメーターが求められるそうだ。EU の Working Party on Data Protection が家庭用スマートメーターに関して個人のプライバシー保護のために以下の5つの勧告を行っている。

  1. 個人の行動まで遡及可能なので、電力消費のデータは個人情報として扱われるべき
  2. スマートメーター供給者は、データが拡張サービスを提供しようとする人と共有可能になることに容認/拒否できる同意ボタンを消費者に提供すべき
  3. 必ずしも社会的利益を第一に考えない(電力消費を抑えるためにデータに関する権利を犠牲にしない)
  4. 収集される個人データはサービスを実現するのに最小限な期間保持すべき

プライバシーに厳しい EU ならではとも思うが、確かに便利なサービスが結果的にプライバシー問題を引き起こしてしまうのをいくつも見てきた経験から考えるとおかしな話ではない。スマートグリッド周りを考える上で、この視点は忘れては考慮しておくべきだろう。

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