昨年はじめに書いたエントリで、ウィーン大学の哲学科の教授であるマーク・クーケルバークの多作ぶりを取り上げているが、そこで紹介した『ロボット倫理学』の邦訳が先月出たのを知る。
「邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする(2023年版)」で『AIの倫理学』と対になるこの本の邦訳も出てくれんかと書いたが、正直難しいと思っていた。
「コンパニオンロボットから軍事用ドローンまで、様々なロボット技術とその応用を考察し、それらの使用がもたらす倫理的問題点を明らかにし、その解決法を提示する」とのことなので、本書がカバーする範囲は大きい。
AI にロボットの身体を与える Google の取り組みなんか知ると、これは求められている本に思える。
しかし、これでマーク・クーケルバークが2022年に出した4冊のうち、AI やロボットの倫理や政治哲学といった面白い題材を扱った3冊の邦訳が出たことになるんだな。