きっかけは、Human Rights in the Age of Platforms という本について調べていたときである。
Human Rights in the Age of Platforms (Information Policy) (English Edition)
- 作者:
- 出版社/メーカー: The MIT Press
- 発売日: 2019/10/25
- メディア: Kindle版
この本については、「プラットフォーム時代の人権」という書名が気になったのだが、調べてみるとショシャナ・ズボフやイーサン・ザッカーマンといったワタシのブログでも名前がたまさか出る人たちが何人か寄稿している。
序文を書いているデヴィッド・ケイという人も少し前に名前を見た覚えがあるな……と記憶を辿ると、彼の新刊『Speech Police』の書評の日本語訳「デイヴィッド・ケイ著『言論警察』:「誰が・何を発言してよいか」の判断をテクノロジー企業に委ねてしまってよいのか」を読んでいた。
Speech Police: The Global Struggle to Govern the Internet (Columbia Global Reports)
- 作者:David Kaye
- 出版社/メーカー: Columbia Global Reports
- 発売日: 2019/06/03
- メディア: ペーパーバック
Speech Police: The Global Struggle to Govern the Internet (English Edition)
- 作者:David Kaye
- 出版社/メーカー: Columbia Global Reports
- 発売日: 2019/06/03
- メディア: Kindle版
さらに元の本について調べていると、OAPEN Library というサイトのページに行き当たり、このページで元の本が Creative Commons の表示-非営利 4.0 国際ライセンスの下で利用可能であり、無料でダウンロード可能であることを知った。
なんだこのサイト? と調べてみると、この OAPEN は人文・社会科学の学術図書のオープンアクセスを推進するコンソーシアムであり、そこには Creative Commons ライセンスの出版物が多く含まれる(すべてではない)。はてなブックマークを見ると2010年2月に最初のブックマークがされているので、このサイト自体は10年くらい続いていることになるのか。恥ずかしながら知らなかった。
このサイトでは書籍のテーマや著者や言語(やはり現状英語圧倒的優勢だが、欧州発祥なためかドイツ語の文献も多い)で分類されている。ジョナサン・ジットレイン関係など、ワタシがこのブログで紹介してきた CC ライセンスな本も大抵ここから PDF ファイルをダウンロードできる。
出自からして大学出版社から刊行された出版物が多く、専門書を英語で読んで英語の勉強もしたいという向きにぴったりではないだろうか。無料で PDF ファイルをダウンロードできるし、CC ライセンスが許せば翻訳を公開だってできる。
いやはや、この分野については他の人よりは知識があるつもりだったが、こんな立派なライブラリの存在自体知らなかったよ。