Slashdot 経由で知った Adafruit Industries のブログエントリだが、かつてオープンソース・ハードウェアを謳っていた企業がこっそり(?)オープンソース・ハードウェアの看板を下ろしている事例を取り上げている。
具体的には、Arduino、SparkFun Electronics、Prusa Research の三社である。
面白いのは、ここで取り上げた企業のうち、Prusa の創業者である Josef Průša が Adafruit からの質問に回答して、その理由と正当性を主張しているところ。
Adafruit のエントリ、そして Josef Průša の回答を受け、現在 Open Source Hardware Association の理事を務める Michael Weinberg が反応している。
Josef Průša が挙げているのは、競合中国メーカーに中国政府の補助金が出ていることや既存のライセンス違反、特許出願や知的財産保護の問題だが、その懸念が本当だとしても、それが製品をクローズドソースにする理由にならない、というかクローズドソースにしたから懸念が解消されるか? と Michael Weinberg は疑問を呈している。
こうしたオープンソースからの離脱については、Michael Weinberg も MakerBot の事例を挙げているが、これについてはワタシも「メイカームーブメントの幼年期の終わりと失敗の語り方」で触れている。
厳しいビジネス環境において理想を貫徹するのは難しいのは間違いないが、メイカームーブメントのビジネス化も新たな局面を迎えているのかもしれない。
そうそう、ワタシは Michael Weinberg の本を10年前(!)に訳しているので、今更だけどよろしく。