Pluralistic で知ったのだが、セキュリティエンジニアリング研究の第一人者であるロス・アンダーソンの大著『Security Engineering: A Guide to Building Dependable Distributed Systems』の2020年に刊行された第3版がオンライン公開されている(第2版までは以前から公開されていたはず)。
これの第1版は『情報セキュリティ技術大全―信頼できる分散システム構築のために』(asin:4822281426)という邦訳があるが、第2版以降の邦訳はなかったと思う。
第3版を書籍として購入するとなると、1200ページ超の分量もあって、ハードカバーも Kindle 版もいずれも1万円超なのを考えると、とてもありがたいし、すごいねぇ、と思ってしまう。
実は今年の春、アンダーソンは亡くなっており、それを受けての全文オンライン公開かと思う。第二版まではそれ以前からやはり公開されており、いずれはそうなっただろうが、アンダーソンは今年まで普通に論文書いていたので、その死はまったく予想外のものだったのではないか。