このエントリの内容自体は妥当であるだけに、当方は忸怩たる思いがある。実はここで挙げられている三点とも、『ウェブログ・ハンドブック』でちゃんと戒められていることだから。
『ウェブログ・ハンドブック』について、「これはやるな」式の記述が多いといった感想を書かれた方がいたのだが、訳者として擁護させてもらうと、それは少しでも余計な感情的摩擦を避けるような、大多数の人たちにとって有益なガイドラインを示すためというところもあるのだ。
元々他人を不愉快にさせたくてウェブログをやる人間はいない(と思う)。また「こんなblogが不愉快だ」というエントリを書くためにウェブログをやる人間もいない(と思う)。それぞれ自分が書きたいことについて書き、読んでもらえばよいのだが、そのためには最低限共有しておくと良い心得というものがあるはずで、Rebecca Blood という人は、そうした意味で情報公開についてしっかりした考えを持っている人だと思う。
基本がしっかりしているので、例えば自分のサイトで採用していない TrackBack 機能について聞かれても、本質を突いた答えをぱしっと返せるわけだ。
しかし、このエントリの反応を辿っても、誰も『ウェブログ・ハンドブック』に言及してくれておらず、訳者としては悲しい。
別に本を読め、買えなんて言っているわけじゃない。ウェブ上にだって「ウェブログの倫理」を公開している。ほらね、ちゃんと書いてあるでしょ?