おいおい、1000円切ってるやないかい。
大好きなコーエン兄弟の作品なのにこれを未見だったのは、ストーリーが好みでなさそうだったからなのだが……その懸念は当たっていた。具体的には書かないでおくが、どうもこの手の話はダメなのである。
それは置くと面白い映画である。これを観ると、バリー・ソネンフェルドは撮影監督に専念すべきじゃないかと思ってしまうのだが、とにかくカメラの動きで見せる。こう動くか! こっちに走るか! 役者にしても、ジョン・グッドマンはそう登場するか! ニコラス・ケイジはそう動くか! とテンポ良く楽しめるし、音楽のおバカさもなんとも。
ストーリーは(特に後半)単線的でまったく奥行きはないが、会話にちゃんと押し引きがあり、最後にはちゃんと人情話におさまっているのだからこれはこれで良い。
うーん、ストーリー自体が好みだったらあと数倍楽しめたのだが、これは個人の嗜好の問題なのでどうしようもないか。まあ、赤ちゃんがかわいいのは認める。