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画家や作家よりもひどい仕事、それは役者?

先日戯れに書いた「殺し屋ネリのギャラはいくらだったのだろう?」に、Shiro Kawai さんが反応くださっている(2006/02/25 14:24:44 PST)。というか、反応くださるとすれば川合さん以外にないとこちらも思っていたが。これは純粋に称えているのだが、日本のテレビドラマに役者として出演したハッカーは前にも後にも川合さんだけだろう。

川合さんが挙げられる数字を見る限り、テレビドラマのレギュラーの座にいる間は安泰みたい。そして全国規模のコマーシャルはおいしいとのこと。しかし、舞台はかなりきつい。週200ドルを切る場合もあるってんじゃ、生活できませんがな。

しかし、映画でちょくちょく見るレベルの人であっても「day job無しでやれてるとも思えない」というのは厳しい話で、かつてジュリアン・シュナーベルアル・パチーノにインタビューした際、一文無しだった頃はクニッシュ欲しさに絵を描いて売ったことがあるという話をするシュナーベルに対するアル・パチーノの言葉を思い出した。

そこが俳優と画家の違いだな。俳優なら、自分の演技を見て欲しさにクニッシュをおごるところだ。(CUT 1991年5月号)

それに関連して思い出したのだが、ポール・オースター山形浩生のインタビューで似たことを語っていたっけ。

若い物書きというのは、掲載拒否と、無関心と、貧乏の総攻撃にあってるようなものだ。これよりひどい仕事といったら、役者しかない。作家はだれにも読まれなくても書けるけれど、役者はだれかに役を与えてもらわないと何もできないからね。

それでも役者として成功することを目指す人が多いということは、演技というものがそれだけ魅力があるということなのだろう。

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