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ヴィム・ヴェンダースが故ピーター・フォークについて語る

先ごろ惜しくも亡くなったピーター・フォークの想い出を、『ベルリン・天使の詩』と『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』で彼を「本人役」で起用したヴィム・ヴェンダースが語っている。

ヴェンダースによると、『ベルリン・天使の詩』の撮影を始めた後になって映画に足らないものが分かったそうで、それはやがて人間に恋をして天使から人間となる主人公の先人である「元天使」役であり、それに相応しい役者となると世界中でピーター・フォークしか考えられなかったとのこと。

そこでヴェンダースは番号を知ってる映画監督のジョン・カサヴェテスにいきなり電話をかけ、事情を説明してピーター・フォークの番号を教えてもらった。もちろんこれはカサヴェテスがフォークを自身の映画で何度も起用したことを踏まえているわけだが、それにしても突拍子もなくて笑える。

そして、フォークに電話するのだが、彼の声を聞いたときの「コロンボだ!」という感動を素直に語っていて微笑ましい(吹き替えで接している日本人には残念ながら分からない感覚かも)。

非常に緊張、興奮しながら状況を説明したところ、「元天使役が要るって? もう撮影に入ってる? なのに脚本はないだと? で、すぐに来いって?」と無茶なオファーに大笑いしながら、週末には行けるよ、とフォークはこともなげに役をうけたそうな。撮影現場での愛されぶりについても語っているが、元天使役としてフォークが適任だったのはご存知の通り。

ベルリン・天使の詩』よりも実は続編のほうが「コロンボだ!」的活躍をするのだが、映画の完成度としてはやはり『ベルリン・天使の詩』だろう。しかし、この映画、前半は完全に時間が静止しているため、個人的には途中で寝ることなく観るのが不可能な作品である。

詩を読み上げるオープニングにはじまり素敵な場面がいくつもあり、ピーター・フォークニック・ケイヴまで本人役で登場してこの睡眠導入力はちょっと犯罪的だが、それがあるからこそ後半の「ここから物語が始まる!」という高揚感が格別なのだとワタシは思う。

さて、NHK でアンコール放送された刑事コロンボの『構想の死角』を見たのだが、うちのテレビでは「アナログ放送終了まであと○日」の表示がでかくて、これじゃ「構想の死角」ならぬ「放送の死角」だよ! と閉口した。

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