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デヴィッド・ボウイが10年前に予言していた音楽の未来

先週は65歳の誕生日を迎えたデヴィッド・ボウイについていろいろ記事が出ていたが、その中で個人的に感慨深かったのは The Next Web の記事で、それはボウイが今から10年前に受けた New York Times のインタビュー記事 David Bowie, 21st-Century Entrepreneur を引用していたからだ。

このインタビューは拙訳『デジタル音楽の行方』でも重要なインスピレーションとして引用されているが、引用出典一覧を作ったときはオンライン公開されてなかったんだよな(というわけで反映させてもらった)。

10年前のインタビューでボウイは以下のように語っていたんだよね。

これまでの我々の音楽についての考えはすべて、十年以内に完全に変わってしまうだろうし、何もそれを止めることはできない。それが起こらないふりをするなんて僕にはまったく理解できない。例えば、著作権はこの十年のうちになくなってしまうと僕は確信しているし、今でも著作権知的所有権は相当攻撃されている。

音楽自体が、水や電気のようなものになりつつあるんだ。(中略)つまり、このどれも二度とは起きないことなんだから、この数年間をうまく利用しないといけないわけだ。たくさんツアーをする準備をしておいたほうがいいだろう。だってそれが残される唯一のユニークな場なんだから。すごくエキサイティングだよ。でも一方では、それをエキサイティングと思うか思わないかなんて関係ない。だって、いずれそうなるんだから。

Spotify や Rdio がボウイが言う「水のような音楽」を実現したじゃないかと The Next Web は続けているわけだ。それについては異論もあるが、そういえば Rdio については一年半前に取り上げているが、jay kogami's posterous のエントリがすごく良いまとめになってるね。

昨年末、翔泳社の担当編集者とこの本の話をしたら、書名をすっかり忘れられててショックでトイレで泣き崩れてしまったのだが、『デジタル音楽の行方』は早すぎる本だったのかしら。

デジタル音楽の行方

デジタル音楽の行方

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