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ワタシが好きなリチャード・リンクレイターの映画なのにここまで観るのが遅れたのは、自分が読んだ本作の評判があまり芳しくないこともあったが、何より原作が(それを読んだときのワタシの状況と重なり)とても辛い小説だったからだ。
Sad Keanu をはじめとしてヤク中を演じるのに適した面子ばかりキャスティングされていて笑ってしまったが、特にロバート・ダウニー・Jr 演じる食わせ物が印象的だった。
本作は実写をアニメ化するロトスコープという技法が使われており、確かにスクランブルスーツを映像化するにはそれが必要だったのかもしれない。しかし、それを除けば本作には SF 的意匠はまったくといってよいほどないわけで、ここまでとんでもない時間をかけてやる必要があったのだろうか。
他のディック作品の映画化を考えると、原作に忠実な映画化の部類に間違いなく入る。それが映画としての面白さにマイナスに働いているところもあるかもしれない。ワタシは原作が好きだからそれは問題ではない。しかし、原作の持つやり場のない悲しさを本作はどこまで表現できているだろうか。ラストの農園の場面にはそれを少し感じたが。