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キャス・サンスティーンの #Republic の邦訳『#リパブリック: インターネットは民主主義になにをもたらすのか』が出たぞ!

2017年は実はキャス・サンスティーンの年だったと昨年末に書いたが、邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする(2017年版)で邦訳を待望した、#Republic の邦訳が出ている。

#リパブリック: インターネットは民主主義になにをもたらすのか

#リパブリック: インターネットは民主主義になにをもたらすのか

原題は『#Republic: Divided Democracy in the Age of Social Media』で、副題は直訳すると「ソーシャルメディア時代における分断された民主主義」なので、邦訳の副題「インターネットは民主主義になにをもたらすのか」はちょっと違うというか、「ソーシャルメディア」と「分断」をちゃんと入れてくれと言いたくなる。が、おそらくは『インターネットは民主主義の敵か』を意識しているのだと思う、とフォローしておこう。

インターネットは民主主義の敵か

インターネットは民主主義の敵か

『インターネットは民主主義の敵か』の原題は『Republic.com』で、その続編である『Republic.com 2.0』が出たのが2007年で、『#Republic』はその10年後の2017年に出ている。

つまりは、今回の『#リパブリック』は『インターネットは民主主義の敵か』の続々編というわけである。思えば、エコーチェンバー、サイバーカスケード、サイバーバルカン化などの言葉は『インターネットは民主主義の敵か』を契機に広まったわけで、サンスティーンの影響力は大きい。当時からインターネットと民主主義の関係を、危機感をもってしっかり論じた人となると、サンスティーンとローレンス・レッシグくらいだったのではないか。

あと、2001年に「ドットコム」、2007年に「〇〇 2.0」、そして2017年に「ハッシュタグ」と、一般層に膾炙したぐらいにこの手のテック系タームを書籍の題名に使うあたり、素直にうまいなぁと思う。

そのサンスティーンだが、来年には別の本の邦訳が出るそうで、本当にこの人はは多作ですな。

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