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Linux Journalの終焉とともに考える、ウェブがインターネット・アーカイブと同義になる恐ろしく悲しい未来

2017年にも終了かという話があった Linux Journal今度は本当に終了とのことである。

1994年の創刊以来、四半世紀にわたり Linux Journal に携わってきたドク・サールズが、その終焉について文章を書いている。彼がもっとも気にしているのは、まさに25年分のアーカイブである Linux Journal のウェブサイトの行方である。

上でリンクしたスラドのストーリーにも「Webサイトも今後数週間のうちに閉鎖される」とあるが、ドク・サールズも、もはや Linux Journal がサブスクリプションベースのデジタル雑誌として存続することは期待していないが、LinuxJournal.com の Drupal ベースのサイト並びにそのアーカイブは残せないものかと訴えている。そして残念ながら、その権限はサールズにはない。

「クールなURIは変わらない」というのも今や昔の話で、『クロサカタツヤのネオ・ビジネス・マイニング』第67回でワタシは以下のように言っている。

20年前は素直にデジタルなら残る、と思って世界に発信していた。ところが、実際にはどんどん消えていって、残っていない。なぜ、私たちは、デジタルはずっと残るんだ、と思ったんでしょうね。

これは『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』における問題意識にも関係する問題である。

ワタシが過去関わったウェブメディアでは、URL は変われども archive.wiredvision.co.jp ドメインでほぼそのままの形でアーカイブを遺してくれているワイアードビジョンは良心的、かつ例外的な存在だった。

ドク・サールズのブログを受け、デイヴ・ワイナーが archive.org(つまり Wayback Machine)へのリダイレクトという解決策があると書いている。IT 専門ポッドキャストとして有名だった IT Conversations(ワタシが「IT関係の講演・インタビュー音声が聞けるウェブログ」としてここを紹介したのが15年前なんだな!)もそのようにして現在も残っている(?)という。

デイヴ・ワイナー自身この考え方に抵抗があったことを書いているが、「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブ」を考える上で、これはある意味すごく恐ろしいことである。

もしかすると我々は、ウェブの何たるかについての考えを変えるべきなのかもしれない。archive.org こそウェブの永久版なのだろう。そうなると当然次に来る疑問は、はじめから archive.org に公開すればいいのではないか? になる。

つい最近もヤプログ!Yahoo!ブログのサービス終了が予告された。ブログの移行は可能かもしれないが、サービス終了を機にウェブから消えてしまうブログが多いのは間違いない。そうして現実にウェブからどんどんウェブサイトは消えていき、それとともにウェブの多様性は少し減ってしまう。

それが行きつく先は……もはやウェブ自体がネットにおける主戦場ではなくなり、そのうちウェブが archive.org と同義になってしまうという未来である。

いくらなんでも悲観的だと思われるかもしれないし、ワタシもそんな未来は望んでいない。しかし、当たり前のようにあると思ってきたウェブ自体が、気が付いたら死に絶えているという未来が絶対ないと断言できる自信もないのである。

インテンション・エコノミー 顧客が支配する経済 (Harvard business school press)

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