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はてな原稿料出し

…というのはどうだろうか、と「儀礼的無関心を払えない原稿料」を読んで思ったりした。

いや、はてなダイアリーをやっている人にはライターさん、文筆家が結構多いじゃないですか。ムリか? …と思っていると ARTIFACT でこの話題が取り上げられてますな。

ワタシの場合は絶対数が少なく参考にならないので原稿料にまつわる体験談を一つ書いておくと、最後までギャラの具体額の話を一切しなかったところがあったことを思い出す(ワタシも途中から楽しくなって意地でも聞かなかった)。夏目房之介「原稿料をいわない習慣」という文章を書いているが、そういうところも多いのだろうか。

実はそれよりも驚いたのは、件の原稿料が株式会社エッジから振り込まれていたことで、はじめ何かの間違いじゃないかと思ったものだ。そのことを同じくそこで執筆していた某氏にもらしたところ、「それはそうでしょう」とこともなげに言われて、うーん、ワタシのような門外漢には分からない世界があると思ったものである。

やはり近藤さんは神だった

ITmediaの近藤さんインタビューについてはいろんな人が取り上げるだろうからワタシが何か書くこともないのだけど、CNETでのインタビューもそうだったが、近藤さんのインタビューは読んでいてとにかく盛り上がる。ITゴロに毒されてはいないかというのは杞憂だったようだ。

やはり、ここを引用しないわけにはいかない。

国内でブログが流行しだしたので、宣伝効果を狙って“はてなダイアリーもブログです”と言ってはいるが、もともとブログとは関係ない、オリジナルのサービスとして始めた。ブログは一過性のブームだから、1、2数年後には沈静化し、いくつかのブログポータルがつぶれるような事態になるだろう。その時にも何事もなかったかのように涼しい顔をしてダイアリーを続けていたい

そうだろうとは思ってはいたが、本人の口から語られると本当に最高である。気がつくとはてなポイントを10000ポイント購入していた。技術と情熱を持つ本物は、守銭奴をも動かす。

こうなると、なおさらはてなが京都にいる間にお邪魔していればよかったと後悔の念が募るのであるが。

ぼくらの科学リテラシー

ひらばやしさんの日記から辿って知ったサイト。

「科学的知識がなぜ伝わらないか」にも出てくるけど、正しい科学的知識を持っていることがかっこいいこととならないとダメなんでしょうか。

それはともかくひらばやしさんが紹介している月刊化学2004年5月号は、確かに面白そう。買ってみようかしら。

THE ROCK ODYSSEY 2004

出不精にしてデブ症のワタシは、住んでいるところの問題もあり、ロックフェスといってもどうも食指が動かなかった。

しかし、ウドーさんがやるこれは正直迷っている。なぜか? The Who が出るからだ。おい、笑うな! ワタシは死ぬほどピータンの書く曲が好きなんだ。

はっきりいって、ジョン・エントウィッスルが生きていたら迷わなかったと思う。でも、メンバー二人じゃな。しかも、もう還暦絡みですぜ。しかし……そうした意味でも今回が最初で最後の来日公演だろうし。

ワタシが The Who を知ったのは、1989年彼らが二度目の再結成をしたときである。彼らのニューヨークでのライブをラジオで聴き、一発で好きになった15の夜。

このときの再結成の目的が「金」であったことはよく知られている。しかし、たとえ金のために鳴らされても、ピート・タウンゼントの楽曲は素晴らしかった。『Jojn Together』はワタシがエアチェックしたライブも一部含む力強いアルバムである。二枚組の半分は彼らの最高傑作の一枚『トミー』の楽曲が占めるので、実は入門編としてもお勧めだったりする(個人的には、『Tommy』部はオリジナルより好きなくらい)。

もう今ではあまり言われないが、英米で三大ロックバンドといえばビートルズストーンズ、そしてフーなのだよ。しかし、来日公演がなされなかったり、アルバムの再発が進まなかったり、何よりようやく代表作『四重人格』がようやく再発されたと思ったら解説が田中宗一郎だったりと不運に見舞われ、日本での認知度はいったいどういうことよ状態がながーらく続いてきたわけじゃよ。

どうしようかなぁ。少なくとも "You Better You Bet" を目の前でやられたら泣くだろうな。嗚呼、ジョンがいたら……

ショーシャンクの空に

DVDジャケット

以前から名作という評判は聞いていたので、廉価版 DVD が出たことを知って即座に購入させてもらった。

名作には違いないが、結構トリッキーなところもある。オスカーを撮れなかったのも、そのあたりがあるのかもしれない。

語り口が上手すぎる。上手すぎて、映画の主題となる「希望」が、いささか上滑りしているように思えたくらい。

……というのが第一印象。

でもね、それはやはり斜めに構えた見方だなともう一度見直して思った。やはりこれは良い映画だよ。

上手すぎると思ったのは、主役の二人の配役の妙もあるのかもしれない。ティム・ロビンスはアルトマンの『ザ・プレイヤー』以来ずっと好きな俳優だが、ベビーフェイスでありながら(という歳でもないが。愛嬌があるということ)、信念を内に抱えもち続ける人物となれば彼が適役である。そしてモーガン・フリーマン。ワタシはスティーブン・キングの原作は読んでいないのだが、アイルランド系でレッドという名前が黒人なわけはないのだから設定を変えているのだろうが、普通に語ってこれだけ台詞に格調を持たせられる役者は他にいないのだから、彼も適役である。

他にも爺さん役のジェームズ・ホイットモアとかいいよね。若い囚人役はどこかで見た顔だと思ったら、「アリー・myラブ」の人やったのね。

この映画で扱われる「希望」は、別にそれ自体特別なものではない。しかし、実は刑務所という舞台でなくても、自由への希望、そしてそれを放棄してしまうことの普遍性、ワタシ自身にとっての切実さ、つまり自分との地続きなところを実感してからは素直に映画に没入できた。Shiro Kawai さんによる、キングの原作について書かれた文章を読み、その思いを強くする。

これを読むと原作の本質をちゃんと映画化しているのだろうなと思う。ラストシーンで下手に台詞を言わせたりしない節度、そして何より感じる清々しさは格別。その清々しさを Kawai さんの文章を読み、映像を思い出しながら反芻させてもらっている。

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