ニコラス・G・カー先生が Rolling Stone に掲載されたレイ・カーツワイルのインタビューを取り上げている。
「特異点(Singularity)」に到達することで人類は不死も同然になるというのがカールワイルの主張だが、それだけではなくカーツワイルは死者をもよみがえらせることが可能だと考えているようだ。
カーツワイルが生き返らせたいのは彼の父親で、もちろん父親をゾンビにするというのではなく、人工知能の力を借りるわけだが、カー先生が引用している Rolling Stone の記事を読んでも、自分が知っていることで父親を再現できると言い張る幼稚な言い草に呆れるばかりだ。
カー先生もこのエントリを「死は最も合理的な精神をもヘンにしてしまう」と結んでおり、「特異点、精神的麻薬、社会的余剰」でも引き合いに出したダグラス・ホフスタッターの苦言と重なるものだろう。
ワタシも同感である。
ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき
- 作者: レイ・カーツワイル,井上健,小野木明恵,野中香方子,福田実
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2007/01/25
- メディア: 単行本
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