- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2012/03/21
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前作『月に囚われた男』がまずまず面白かった(と書くと偉そうだが)ダンカン・ジョーンズの新作で、日本公開前から評判が良かったので期待して観に行った。
実は本作も SF 的意匠、主人公が置かれる不条理な状況、物語の中途で知ることとなる酷薄な事実など『月に囚われた男』に共通点が多い作品なのだが、低予算なのを工夫して撮った印象がある前作に比べ、その点で増した自由度を活かしきっている。
何より映画としてのエキサイトメントが前作とは段違いで、本作のような作品も撮れる人なんだと感心した。ストーリー構成から『恋はデジャ・ブ』を連想する人もいるだろうが(ワタシは設定に安部公房の『第四間氷期』を連想した)、荒唐無稽に思える、またよくよく考えると矛盾点があるストーリーをグイグイ引っ張り、最後まで目を離させない力のある映画である。
特にラストはこれはちょっとおかしいはずなのだけど、エンターテイメント作品として満足。ヴェラ・ファーミガが『マイレージ、マイライフ』に続いて大人の女性を演じていてよかった。