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バーニー みんなが愛した殺人者

ワタシの住む田舎でも一週間だけ公開されたので観てきた。

死刑論議において、死刑は被害者遺族のためにも必要だという論法に対し、それなら身寄りのない人が殺されたら、その犯人の刑は軽くていいのか? という反論がある。本作は、逆に殺人犯が(事件後においても)コミュニティにおいて誰からも愛される人気者だったという実際に起こった殺人事件を基にしたブラックコメディーである。

何より仕事熱心な上にコミュニティへの献身も欠かさず皆に愛される善人バーニーと、実の孫から財産管理の訴訟を起こされ、親族からもコミュニティの人間からも一様にクソばばあ呼ばわりされる富豪の老婆マージョリーの対比が可笑しい。

本作の主人公はカントリーや賛美歌など歌声を披露する場面が多いのでジャック・ブラックがピッタリで、『スクール・オブ・ロック』の監督・主演コンビが久しぶりに実現したわけだが、本作の主人公は実はバーニーではなく、インタビューに答える形で登場するテキサス州の田舎町カーセージの人たちなんですな。特にマージョリーの死が露見し、バーニーが逮捕された後のコメントが軒並みふるっている。

リチャード・リンクレイターというと作品の当たり外れの大きいことで知られるが、本作は成功作なのだろうが、住人たちの言葉の面白さに頼って、バーニーのダークサイドの掘り下げ方がもう一歩足りない気がする。彼が買い物依存だったことが示唆され、実際のところマージョリーとデキていたの? 彼はゲイだったの? といったあたりも話題にはなるのだが少し物足りなかった。

それにしてもエンドロールでジャック・ブラックに面会して談笑する本物のバーニーには驚いた。

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