- 出版社/メーカー: 日活
- 発売日: 2014/06/03
- メディア: DVD
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Gyao で期間限定で無料放送されているのを観た。
2011年の大阪府知事選挙を中心に、俗に言う泡沫候補と呼ばれる人たち、特にマック赤坂を追ったドキュメンタリーである。
Gyao で無料放送していたのは、当然ながら先の衆議院選挙に合わせたものだろう。だから観る側としても、選挙って一体なんなんだろうね、という感慨が、特にこないだの衆議院選挙の後ではある。そういう滑稽さと不気味さがある映画で、その滑稽さと不気味さは、日本の選挙そのものが内包しているものでもある。
出てくる人たちでは、マック赤坂の秘書というか運転手役の人と、マック赤坂の息子さんが印象に残った。特に息子さんが憮然とした感じで父親の立候補について語る前半、その彼が最終的に被り物は拒否しながらも、交通誘導役で父親の選挙に付き合う。そこでの罵声を浴びせる一般人と対峙し、怒りを露にする息子さんの姿が、この映画のクライマックスになっている。これは大阪府知事選挙でなく、前回の衆議院選挙のときの映像だと思うが、日の丸で埋め尽くされる光景の禍々しさもそれを引き立てていて、これなどドキュメンタリーが持ちうる興奮を画から感じ取ることができた。
泡沫候補がなんで300万円もの高い供託金を払って選挙に出るのか、その損得勘定は本作を観ても分からないのだが、ほとんど期待してなかった分観てよかったと思う。