栗原裕一郎さんというと、昨年共著『現代ニッポン論壇事情 社会批評の30年史』(asin:4781650856)をちょっとした事情で恵贈いただいた(から書くわけではないが、とても楽しく読めたし、主張にも賛同するところが多かった)のだが、豊崎由美さんとの共著『石原慎太郎を読んでみた』が文庫化されるのを知る。
- 作者: 栗原裕一郎,豊崎由美
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2018/01/23
- メディア: 文庫
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単純な文庫化ではないようで、「一部抜粋したうえ、新たな内容を付け加えて再構成したもの」とのこと。なんでそんな変則的な文庫化なのかよく分からないが、「入門版」と書いているのがポイントなんでしょう。石原慎太郎本人に著者二人が直撃した鼎談などが収録されている。
ワタシは作家としての石原慎太郎を(読んだ範囲で)ほとんど評価していないのだが、昨年書いた文章に彼の名前が出てくることもあり、彼の未読本の中で電子書籍が入手できる『生還』(asin:B01CSBIF64)を読んだりした。もう少し読んでみないといけないのかなぁ。
そういえば栗原さんは、毎日新聞のサイトの企画「1億人の平成史」に「平成の論壇:ニューアカの呪縛」(その1、その2、その3)で登場している。
とても面白いので一読をお勧めするし、これを読んで興味をもった人は、『現代ニッポン論壇事情 社会批評の30年史』を読まれるとよいでしょう。