再生エネルギーによる発電に期待しない人は多いに違いない。化石燃料でなく再生エネルギーで電気をまかなえるようになればよいのだが、再生エネルギーは石油や原子力に比べて発電にコストがかかるので、現状では化石燃料への依存は不可避――というのが大方の見方ではないだろうか。
なので、「なぜ再生エネルギーは急速に安くなったのか? グリーンエネルギーの成長がもたらすこのグローバルな機会を利用して我々には何ができるだろう?」と題した記事を見て、その先入観が完全に間違っているのを知って驚いた。
とりあえずこの記事の上から3つ目のグラフを見てほしい。2009年、つまりおよそ10年前の時点でも、太陽光発電の価格は MWh あたり359ドルで、石炭、地熱、原子力、天然ガス、風力などと比べてもダントツで高価だった。ワタシもそうだが、この認識で止まっている人がとても多いのではないだろうか?
そして、それが2019年にはその価格は40ドルと89%も下落しているのだ。この10年で天然ガスや風力発電の価格も下落しているが(原子力などあがったものもある)、それらと比較しても現在もっともコストが低い発電方式ということになる……って、これホント?
こういうことこそマスメディアで報道してほしいよな、と自分の認識不足を棚に上げて思ってしまう。もちろん、それが実現した要因の分析も併せてね。こういう進歩に関する知識がちゃんと広まってないと見誤るものが多いと思うのよ。
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