ハーバード大が、マーク・ザッカーバーグからの巨額寄付を受けたら、手のひらを返して研究者を追い出しにかかった話だが、元々行われていた研究は、フランシス・ホーゲンによって内部告発された、著名ユーザーへの優遇免責や悪質なコンテンツを拡散するアルゴリズムを構築していたことを示す、通称「Facebookファイル」に関するものである、というのがワタシの注意をひいた。
マーク・ザッカーバーグは、そんなにあれを蒸し返されるのがイヤだったのか。
この内部告発を行ったフランシス・ホーゲンは今年夏に回顧録 The Power of One を出している。
そして、「Facebookファイル」を記事にしたウォールストリート・ジャーナルの記者であるジェフ・ホロヴィッツも Broken Code を先月出していた。
Haugenさんによるリーク以降の一連の報道から、そして本書から分かることは、フェイスブックは自社のサービスが世界中で政治的な暴力やヘイトを引き起こし、また利用者たちの精神状態を悪化させていたことを、わたしが思っていた以上に認識しており、また社内に設けられた、社会に与える悪影響に対処する部署の人たちが具体的な是正方法を内部テストで実験したうえできっちり提案してきたという事実。
Jeff Horwitz著「Broken Code: Inside Facebook and the Fight to Expose Its Harmful Secrets」 – 読書記録。 by @emigrl
糞野郎イーロン・マスクの自爆的で破壊的な改悪の連続のせいで、Facebook は Threads でかつての Twitter ユーザも難なく奪いつつあるように見えるが、そのプラットフォームが上記の有害性を持っていることは考慮しておく必要がある。
正直、いずれの本もこのブログで取り上げた気になっていて忘れていたので、ちょうどよい機会と紹介させてもらった。『Broken Code』は邦訳が出るといいのだけど。