ルー・リードの最後のソロアルバム『Hudson River Wind Meditations』が来年1月に再発されることが告知されている。
え、なんで今まで再発されてなかったの? と思われるかもしれないが、それはこのアルバムがイレギュラーな作品だから。どういうことかというと、全編アンビエントで彼の歌声もギターも一切ないからなんですね。
もちろん2007年の発表時にワタシもこのアルバムを買っているが、ルー・リードの新譜が出るっていうのになんで全然宣伝されないんだ? と訝しく思いながら聴いて、そういうことかと納得したものである。
アンビエント、ドローン音楽作品としては心地良いのだけど、それをルー・リードに求めてはいないんだよなー、と何度も聴き返すことなく売り払ってしまった。
彼の追悼文にも書いたが、21世紀に入り、エドガー・アラン・ポーの詩に材をとった『Raven』あたりから、ルー・リードは変則的に思える活動やリリースが多くなった印象があり、結局は通常のアルバムを作るサイクルに彼は戻ってくれなかったわけだが、ワタシの中で『Hudson River Wind Meditations』もそうした変則的な作品の一つに位置づけられてしまう。
Lou Reed Archive のページを見ると、LP や CD やら各種フォーマットで再発され、いずれにもしっかりしたブックレットがつくようだ。
ワタシは改めてディスクを買う気にはなれないが、Tシャツはなかなか良いデザインしているので買ってみようかな。