初回から聞いているポッドキャストで知ったのだが、最近になってウィキペディアについての本が刊行されている。
ウィキペディアについての本というと、ウィキペディア自体を研究し、論評する本は過去にあり、しかし、そういう本が出ていたのは随分前の話である。
今年末になって刊行されている本は、そうしたウィキペディア研究本ではなく、ウィキペディアン自身が書いた、ウィキペディアへの貢献についての本である。
まずは門倉百合子さんの『70歳のウィキペディアン』が先月出ている。
門倉さんの場合、司書としての経験がバックボーンとしてあり、その上でウィキペディアを敵視するのではなくウィキペディアをより正確な情報源にしたいと考え、2016年からウィキメディア編集に関わるようになった、つまりはウィキペディアの執筆ももう7年ほどやられているベテランなんですね。
関連イベントへの参加も旺盛で、いろんな人のロールモデルになりうると思うのである。
そして、伊達深雪さんの『ウィキペディアでまちおこし - みんなでつくろう地域の百科事典』がちょうど出たばかりである。
この本は、ウィキペディアタウンについての世界初の書籍と言ってもよいだろう。
著者は京都府立高校の学校図書館司書で、この方のお名前は少し前に「図書館にゲーム置いたら… 最先端の高校、表現力や知識量アップにも」という記事で見かけた覚えがある。
今回立て続けに出た2冊のウィキペディア本とも著者が司書の方で、知的好奇心に裏打ちされたウィキペディアンとしての活動力と筋の良さは、そこから来ているのかなと思ったりする。