WikiばなVol.4における塚本牧生さんの発表資料が公開されている。
「Wikiの失われた10年」についてのプレゼンだが(失われてないって!!)、個人的に涙腺が緩んだのは(笑)「あのWikiBaseをもう一度!」における、初期の Wiki 記法に TAB が多用されていたことの指摘。
これについては『Wiki Way』にちゃんと釈明があるのです。第10章「内外からの声」のそのものズバリ「タブによるインデントの問題」というところ。以下、p.362-363からの引用。
オリジナルのWikiのフォーマット規則は、当時主に利用されていたウェブブラウザであるMosaicの入力テキスト領域の扱い方に合わせられました。1994年、ほとんどのUNIXやMacのブラウザが今でもそうしているように、Mosaicはすべてのプラットフォーム上で、入力されたタブ文字をテキストに挿入しました。これでリストをインデントするのに慣れたユーザーが多かったため、いくつかのフォーマット規則において、インデントを利用するのが自然なことに思えました。たとえば、オリジナルのWikiの箇条書きリスト規則では、1個以上のタブの後にアステリスクが来るパターンを利用していました――この場合、タブの数がリストの深さになります。
その後ブラウザも変わりました。少なくともWindowsプラットフォームでは大きく変わっています。Windowsの入力規則は、フォーム要素間を進むのにタブの利用を前提としました。まもなくWindowsベースのブラウザは、タブを上述の意味で解釈するようになり、Wikiが利用するテキスト領域のエディタの中にタブを入力するのが難しくなりました。
この後も昔話が続くのだが、ノスタルジーはここまで。