こんばんは渋谷陽一です。今夜の1曲目はペット・ショップ・ボーイズのニューアルバムから "Love Etc." です。
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- 発売日: 2009/04/21
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- アーティスト: ペット・ショップ・ボーイズ
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Napster でペット・ショップ・ボーイズの新譜を聴いていて何かヘンな気分になった。思えば、ワタシが初めて彼らの曲を聴いたのは20年以上前になるが、それから20年経って自分が U2 とモリッシーとペット・ショップ・ボーイズの新譜を聴いてるなんて当時想像できなかったな。
こないだの BRIT Awards では25年の功績を称え功労賞をもらっていたが、彼らは四半世紀にわたり第一線の地位を守り続けた。エレクトロポップをやっている人は80年代半ばには掃いて捨てるほどいたが、当然ながら現在まで残っているのはごくわずかで、やはりそれは才能なのだろう。
リリー・アレンのときも書いたが、彼らが所属するレーベルである Parlophone は偉くて、公式 YouTube チャンネルで惜しげもなく PV を高画質対応、ブログはりつけ可能設定で公開してくれている。
PSB に関してもプレイリストが用意されている。折角なのでその中からワタシが好きな曲をいろいろ紹介して、彼らの栄光を称えたい。
忙しいので年寄りの繰言に付き合っているヒマがない! という方は、彼らの代表曲を一気に総まくりするメドレーだけでもみてくだされ。
それにしてもニール・テナントのミャーミャー声も最初聴いたときは奇異に思ったものだが、なかなか衰えないね。
1987年の全英1位シングル。「哀しみの天使」とかいうアレな邦題がついたんじゃなかったっけ。
この曲と "Opportunities (Let's Make Lots of Money)" における、80年代的拝金主義を歌った身も蓋もない歌詞により、ニール・テナントはシニカルな冷血漢というイメージがついた……というのは言い過ぎか。
これも1987年の全英1位シングル。ウィリー・ネルソンのカバーだが、完全に自分達のものにしている。当時連発されたヒット曲の中でも、ワタシはこれが一番好きだった。
ビデオはヘンテコな映像が続くが、これは彼らの映画 It Couldn't Happen Here(邦題は『ペット・ショップ・ボーイズ/夢色の幻想』)からとられたもので、ストーリーなど無きに等しい退屈でヘンな作品だが、ワタシは結構好きである。
ちょっと時期があいたがここから90年代。シングル曲でクリス・ロウがリードをとるのはこの曲だけじゃなかったかしら。それにしてもクリス・ロウは帽子+グラサンのスタイルを崩さないので年齢的な衰えが隠せて得だよな。
この曲も大好きなのだけど、ビデオの前半部のニューヨークの描写があきらかにヘンというか人工的で、これは何か意図があってのものだろうか。
この曲は PSB の曲の中でもワタシ的にトップ3に入る曲で、初めて聴いたとき泣きそうになったのを覚えているが、それにしてもこのビデオは信じられないくらいひどくて、なんでこんな視聴意欲をそそらないビデオを作ったんだろう。
そういうわけで PSB の歴史を大雑把に振り返ったが、これ以外にもヒット曲は山ほどあるので、はじめての人にはやはりベスト盤をお勧めしたい。
- アーティスト: ペット・ショップ・ボーイズ
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新譜の話に戻ると、(厳密にではないが)彼らは躁と鬱をアルバムを行き来する傾向にあり、最新作は鬱側にあたるのだが、落ち着いて聴ける作品である。
ニール・テナントはとても頭が良い人なのでインタビューでの発言が面白くて、「ロック問はず語り」で取り上げようと思ったのだが、彼らがロキノンの表紙を飾った1989年9月号、1990年11月号のいずれもインタビュー記事をなぜか保存し忘れていたため、YouTube を使わせてもらった。