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竜王戦七番勝負第四局の大盤解説会に行ってきた

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将棋のタイトル戦などで行われる大盤解説会には参加したことがなかったのだが、藤井聡太竜王佐々木勇気八段による竜王戦七番勝負の第四局は、ワタシが6年あまり住んだ茨木市で開催され、しかも週末なので行こうと思えば行けるのも何かの縁かな、と出向いた。

前述の通り、大盤解説会に参加したのが初めてなので他は知らないのだが、1200人入る大ホールで開催(しかもチケットは売り切れたそう)というのはかなり珍しいらしい。キャパの大きさもあって、ワタシ同様大盤解説会が初めてという人が多く、また会場が子育て複合施設なのも影響してか、お子さん連れが目立った。

対局自体は佐々木勇気八段が秘策をぶつけて会心の勝利の勝利で、挑戦者がスコアをタイに戻したのは将棋ファンとして嬉しかったが、ひたすら佐々木八段が攻めを押し通す将棋のため、藤井聡太竜王が悪い将棋を容易に諦めずに一手でも間違えたら殺す、というプレッシャーをかけるスリリングさを堪能することができなかったのは残念だった。

大盤解説会の解説者は、山ちゃんこと山崎隆之八段と佐々木海法女流初段で、佐々木初段は茨木市出身なのだが、この日は村田智弘七段など茨木市在住の棋士が何人も壇上に登場して、旧茨木市民としてなんだか嬉しくなった。

山崎隆之八段は今年15年ぶりのタイトル戦出場を果たし、彼のファンであるワタシも喝采したのだが、大盤解説ではお得意の自虐ネタで会場の笑いを誘っていた。しかし、例の件で殺人予告が届き、SP がついた話は知らなかった……。

藤井竜王の投了後、明確な詰みの筋を解説しようとして、しかし、なかなかそれを見つけられず、山崎八段が「対局者がボクだったら、藤井さんは投了しなかったかもしれませんね」とつぶやくのに笑いながらも、山ちゃん、もう一花頼むよ! と祈るような気持ちになった。

あと、毛布をかぶった記録係が話題になっていた。

ともあれ、佐々木勇気八段が勝ち、2勝2敗のタイに持ち込んだことで俄然面白くなった。佐々木八段は、藤井竜王がデビュー以来29連勝を達成時の終局後に対局室に殺到したカメラの後ろで殺し屋の眼で藤井四段(当時)を見る写真を見て以来(実際、彼はその次に藤井四段と対戦し、連勝記録を止めた)、この人は強くなると見込んでいた人なので、竜王戦の残りも存分に力を発揮してほしい。

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