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シドニー・ルメットの代表作を借りてみた。

視聴率競争を巡るテレビ局の人間の狂騒を描いた映画。解雇を通告されたベテランのニュースキャスターが生放送中に番組中での自殺を予告することに端を発し、彼の狂気がエンターテイメントになるのだが、彼が映画史上に残る名台詞 "I'm as mad as hell, and I'm not going to take this anymore!" を叫び、視聴者がそれに呼応するところまでは実に見事である。

ただ、そのニュースキャスターを演じるピーター・フィンチが完全にイッちゃってからは、彼の存在はあまり面白くなかったりする。それでも彼に示唆を与える親会社の会長の存在が、単なる視聴率競争の戯画に留まらず、もっと巨大で不気味なもの、言うなればグローバリゼーションの憂鬱まで射程にとらえているように思う。

あとフェイ・ダナウェイウィリアム・ホールデンの関係が、一貫してメタな視点を通してホールデンに語られているのがちょっと興味をひいた。

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