Jessica Livingston『Founders at Work 33のスタートアップストーリー』から興味をひく発言を引用するシリーズの4回目である。
まわりの人々は、プログラマがプロであってほしいなどとは思いません。プログラマは安い存在でいてほしいのです。プログラマにはCやJavaのように効率の悪いツールを使わせておきたいし、インドで雇ってできる限り安く買いたたきたいのです。しかし、マネージャたちがプログラマに対してこのような悪意を持つ一因は、プロになったことのないプログラマ自身にあると思います。
これは ArsDigita の創業者であるフィリップ・グリーンスパン(Philip Greenspun)の発言である。
『Founders at Work』は、大げさに言えばギークによる世界征服をもくろむ Y Combinator のジェシカ・リヴィングストンの本だから、基本的に技術系スタートアップとそれを始めるギークを礼賛する本である。
上に引用した発言は、その中でほぼ唯一そうしたギーク層に牙を剥くもので、上記の基調の本だけに切実さというか鋭さを感じた。プログラマはこのことを折に触れ自省しないといけないね。
Founders at Work 33のスタートアップストーリー
- 作者: Jessica Livingston,長尾高弘
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/08/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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