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マン・オン・ワイヤー

公開時にも興味をもったが、結果を知っているのに観るのもな、と思いとどまった映画である。アホか。

確かにそれだけなら分かりきった映画ともいえる。というか、DVD のジャケットの時点でネタバレである(笑)。しかし、この映画は作りがうまくて、サスペンスとしての緊張が保たれるんですな。

フィリップ・プティワールド・トレード・センター建設のニュースを歯医者でみかけたときに浮かんだ無謀としかいいようがない夢を実現させるための道程がよく描かれている。

彼の夢のために幼馴染や恋人も献身させられるわけだが、こんな無茶に周到な計画実行なんてありえないわけで障壁はいくつもあるのだが、意外なところに協力者がいたりして、結構ハラハラしながら観てしまう。

その夢の顛末については映画を観てくださいとしか言いようがないが、ワールド・トレード・センターのツインタワー間を綱渡りという行為自体、今では物理的に不可能になってしまった後にこの映画ができる意義というのをこの映画では声高に語ることを一切していない。それは観る人それぞれが感じればよいことなのだ。

快挙の後、フィリップ・プティがセレブになる一方で、幼馴染との友情も恋人との恋愛も壊れたことを正直に語り、しかし、皆自分がやったことを後悔していないのが最後にグッときた。

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