このエントリで紹介されている『Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley』という本が面白そうだ。
Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley
- 作者: Emily Chang
- 出版社/メーカー: Portfolio
- 発売日: 2018/02/06
- メディア: ハードカバー
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Brotopia: Breaking Up the Boys' Club of Silicon Valley (English Edition)
- 作者: Emily Chang
- 出版社/メーカー: Portfolio
- 発売日: 2018/02/06
- メディア: Kindle版
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シリコンバレーの男性クラブに切り込むというのは、とてもタイムリーなテーマである。書名になっている Brotopia とは、Bro(兄弟)と Utopia(ユートピア)を組み合わせた造語で、これも流行りそう。
この Bro を組み合わせた造語では、以前から Brogrammer という単語が知られている(参考:台頭する「ブラグラマー(Brogrammer)」たちと、どう付き合えばよいのか?)。そういえば、ズバリ Bro を名前に冠したネットワークベース IDS もあったねぇ。
シリコンバレーの男性優位なマッチョイズムについては、「ハイテク業界のBrogram、Brogrammer化を打ち崩すことはできるのか」を5年以上前から言われていることだが、昨年のスーザン・ファウラーの告発以降の報道を見ても、このような本が書かれるということを鑑みても、大手を振っていたということなんでしょうな。
BackChannelチームが選出した2017年最高のテック系書籍11選で紹介した Sara Wachter-Boettcher『Technically Wrong』あたりと問題意識は共通しているのだろうか。
あと、渡辺千賀、奥本直子両氏の対談記事「シリコンバレーのセクハラ裏事情 女と男と「無意識バイアス」」も面白かったが(最初に話題にのぼるエレン・パオの本については少し前に触れている)、渡辺千賀氏が「日本だったらさもありなん」、「そう思ってしまうのは日本で働いた後遺症なのだろうか」とかいちいち日本を引き合いに出しているのがアレだった。
もちろん日本の企業文化にもセクシャルハラスメントの問題は今もいろいろあるでしょうよ。でも、対談で話題に上っているニュースはまぎれもなく全部アメリカの事例だろうがよ。