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ROMA/ローマ

ちょっとブログで書き忘れていたが、3月半ばに近場のイオンシネマまで出向いて観ていた。

もちろん Netflix で配信開始時に観ていたが、明らかに体調が適してないときに観た感じがあり、映画をちゃんとつかんでないのが自分で分かり切っていたので、せっかく映画館で上映してくれるなら、これを逃す手はないと思った次第である。

結論から書くと、映画館で観てよかったねぇ、としみじみ思った。

ずっとカシャカシャカシャと掃除の音だけがして、やがてまったく動かないカメラに映る床にシャーっと水が流れ、そこに映る空、そしてそこに――というオープニング、もうこの時点で映画的興奮がみなぎっているのだが、テレビでの鑑賞時は、ふーんという感じだったのだから、頭を抱えたくなる。

というか、最初観たときかなり退屈に思えた前半部はぜんぜん退屈じゃないじゃないか! それでも寝不足だったため、後半ちょっと眠くなったところがあるが、もちろんクライマックスはすごい内的な盛り上がりがくる。

これは前述のセットとセッティングの問題や、ワタシの自宅のテレビがしょぼいという問題もあるだろうが、端的にいえば、ワタシが鈍いんですね。

映画でも音楽でも、後から再度体験して、これは! となることがよくあるんですよ(だから、一回体験しただけでパシっとつかむ必要がある、評論家とか絶対なれない)。

Netflix 配信作品は果たして「映画」なのか、アカデミー賞を受賞する資格はあるのか、といった議論が本作がオスカーの有力候補となったため本格的に問題となった。個人的にはこれを排除するのは時代錯誤じゃないかと思うのだが、一方で、可能なら映画はやはり大きなスクリーンで観るべきじゃないか、という保守的な感想をもってしまったのは難しいところである。

それだけ『ROMA』が出来が良く、『トゥモロー・ワールド』『ゼロ・グラビティ』と少し違った、でもやはり映画館の大画面で観るべき高度な映像力を持つ作品だからということだが、同時に結構ヘンな映画でもあるよなぁ。

あと、Netflix で観たときもびっくりしたぼかしなしのチンポ、映画館でもまったくぼかしなしで、あ、これいいんだと思ったりした(笑)。

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