当ブログは YAMDAS Project の更新履歴ページです。2019年よりはてなブログに移転しました。

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読書記録の修正

つまりは blosxom 周りの修正ということだが、yomoyomoの読書記録を少しいじった。

  • 著者名別一覧ページへのリンク追加
  • CSSによる見た目の変更
  • entry_indexプラグインを有効にする
  • entry_titleプラグインを有効にし、titleに書籍情報を入れる
  • LOVELOGのほうから文章を外し、yamdas.orgをリンク

微調整はまだ入るだろうが、個人的にはもう十分かなと思っている。月別アーカイブ程度も入れるつもりは今のところない。

これの見た目でおかしいとか、この情報を見せろといった要望がありましたらお知らせください。

「ブログ2.0」の隆盛と「はてな2.0」の不安

Hotwired Matrix.032 として、特集「ブログ2.0」が公開されている。

「blogってどうよ?」なんて言っていた頃とは隔世の感がある。そこではワタシも文章を書かせてもらった。この文章は長らく読み返すことがなかったが、この機会に読み返してやはり拙い文章だと思った。この文章のせいでいろいろな恨みもかった。しかし、その最後で賞賛したはてなの近藤淳也さんらのインタビューが今回の特集の目玉である。素晴らしい。

しかし「ブログ2.0」はともかくとして、最近の「はてな2.0」にはなんだかなと思うところが多々ある。「開発は得意だがリリースはヘタ」なところが加速度を上げている件だが、はてなブックマークはまだベータ版という言い訳があるからいいとして、最近のはてなの開発陣は、自分達の頭にある目標地点に突き進もうとするあまり、現状の機能性に(一応)満足しているユーザを置いてけぼりにしてやいないか。

HotWired のインタビューで、「僕たちが運営者でありながら、ヘビーユーザーである」と近藤社長は述べているが、当たり前だがそれはパワーユーザたる自分達の利便性を第一に優先してよいという理由にはならない。何かとあればユーザ数十数万人と数字を挙げるが、それだけの人間が日々利用する道具の意味を実は見失っているのではないか。こつこつはてなダイアリーへの要望を上げたユーザの声を無視し、でもリリース後にその声の正しさに気付くなんておかしな話じゃないか。

……などと苦言を述べたが、最近の例でいえば、住所登録騒動について「はてなが判断を失敗してしまった事例」とあっさり非を認めて火だるま弁護士の顔を潰す豪快さに顕著な近藤さんの正直さ、天然さ加減を知る者としては「はてなだからな」と苦笑いして許してしまう。

Rubyist Magaine 0005号

本号でふしはらかんさんの「lily でブログカスタマイズ」が最終回を迎えているが、読書記録を自サイト内に移転すると決めたとき、はじめ頭の中にあったのは lily だった。実際に見てもらえば分かるように、コメント欄もトラックバックも設けない最小限の構成で十分なのだ。ちょうどるびまに連載が載っているしこれを使おうかなと思ったのだが、lily2 の開発にかかるとのことで、またその lily2 は blosxom 互換では必ずしもないとのことで先の展開が見えず、また先月はるびまも休刊だったので、以前はてなを引き払うつもりだったときに乗り換える予定だった blosxom を採用した。

しかし、英語のドキュメントを読むのは億劫なもので、もちろん日本語情報もいろいろあるが断片的な印象は否めない。そうした意味で「lily でブログカスタマイズ」のような blosxom 互換ツールのまとまった長さの連載は、もちろんコードは使えないが読んでいて勘所がつかめるというかありがたかった。

そして何といっても増井俊之さんインタビューがすごく面白い! 研究の話はもちろん、キーバインドの細かい話が圧巻だった。セミコロンをそう変えるとは……

かずひこさん、ただただしさん、そして増井さんと面識のある方のインタビューが続くのは個人的にすごく盛り上がるものがある(正確にはかずひこさんについては、インタビュー掲載の段階ではお目にかかってなかったが)。しかし増井さんとたださんがはじめて対面したのは、一昨年の品川飲みのときだったんですね。

そして次回インタビューは江渡浩一郎さん! こいつは見逃せない。

おれカネゴン文体の続きと色川武大

またしてもひらばやしさんの日記で、ワタシが先日触れたコール&レスポンスについて元の Wiki ページに追記がされているのを知る。これはどなたが書かれたんでしょうか(もちろん、ワタシではない)。面白いなぁ。

「【おれカネゴン】文体誕生とロック音楽史福音書」とあるが、カネゴンさんが愛読書に色川武大『私の旧約聖書』を挙げていることを考えると、新約よりも旧約聖書にあたることがあの文体の持つ魔力の解明の近道かもしれませんぞ【引っ掻き回すはおれカネゴン

ワタシも色川武大は大好きなのだが、『私の旧約聖書』は読もう読もうと思いつつ未読である。ワタシが一番好きな色川武大の小説は『狂人日記』なのだが、以前にも書いたがこれはワタシ的に最も怖かった小説で、とても気楽に人にお勧めできない。最初に読むとなるとやはり『怪しい来客簿』がよいのかな。ただこれも実は恐ろしさを内包した本なのだが。

「シューティングゲームの発展(未完成版)」を読んで、猛烈にやりたくなったゲーム

落ち着いた文体で書かれた労作を読み、久方ぶりにゲームセンターに行きたくなった。ワタシが今猛烈にやりたいゲームを思いつくままに挙げていく。

以上の一部は、現在の自分の環境でもプレーできるのかな。

あと、もう一つ名前が思い出せないゲームがある。縦スクロールのカーゲームで、都市や砂漠や雪道のコースを走るのだが、結構自由に走り回れる代わりに落ちている燃料に限りがあるので、コース上に落ちている赤色のポリタンク(?)の上を通過して燃料を補充しなければならない。またコースには谷もあるのでジャンプの技術もいる……うーん、これだけじゃ分かんないよなぁ。

ミセス・ロビンソンとジョー・ディマジオ

「ミセス・ロビンソン」を聴いて思い出すのは、1999年にジョー・ディマジオの死後にニューズウィークに掲載された投稿である。大体以下のような話だ。

その投稿者があるとき空港で飛行機の出発を待っていた。空港ロビーにサイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」が流れ、懐かしさに思わず口ずさんだ。

Where have you gone, Joe DiMaggio?
Our nation turns its lonely eyes to you, woo woo woo

すると前にいた老紳士がゆっくりと振り向き、微笑みながら会釈をした。ジョー・ディマジオ本人だった。

ディマジオが他人に煩わされるのを極度に嫌ったことで有名だったことを考えると本当の話か疑わしいが、こういう話は素直に信じたくなる。「果てしない夢を」を口ずさんでたら、チョーさんが振り向いて「セコムしてますか?」と言われるのとは比べ物にならない感動に違いない(←どういう喩えじゃ!)。

ディマジオの名前はこの歌詞に限らずいろいろな映画や小説の中で登場するが、最も有名なのはヘミングウェイ『老人と海』だろう。その中で彼は挑戦の継続とそれを支える意志の象徴だった。

アーサー・ミラーの死と『セールスマンの死』

さて、ジョー・ディマジオの後にマリリン・モンローと結婚したのがアーサー・ミラーだが、この偉大な劇作家も先日この世を去った。ジョー・ディマジオアメリカの一面を体現していたならば、アーサー・ミラーはまた別の一面を作品を通じて表現したといえる。

彼の最も有名な作品となるとやはり『セールスマンの死』か。しかし、ワタシはこれの舞台を観たことがなく、映画版を観ただけなのだが、ワタシが嫌いなアメリカ人の騒々しさを体現するダスティン・ホフマンの演技はやはり達者だし、ジョン・マルコビッチが息子役を演じているのも面白かった。しっかりした出来の割りに知名度が低いのは(DVD 化もされていない)、劇場公開映画でなかったというのもあるが、何より体力を要する作品だからかな。観終わると結構ぐったりとくる。

セールスマンの死 [VHS]

セールスマンの死 [VHS]

そういえば、『ハッカーと画家』の中にもアーサー・ミラーの名前は登場する。

 もうひとつの反撃法は、メタファを使うことだ。アーサー・ミラーは、セイラムの魔女裁判を描いた戯曲『るつぼ』を書くことで、非米活動委員会(House Un-American Activities Committee, HUAC)を揶揄した。もちろん、彼は直接に委員会を名指しして発言することは決してなかったから、委員会もどうすることもできなかった。だってHUACはセイラムの魔女裁判を弁護するわけにもいかなかったからね。それでも、ミラーの比喩は実にうまくはまったので、今日でもHUACの活動はしばしば「魔女狩り」と呼ばれる。

(中略)アーサー・ミラーは後に書いている。「『るつぼ』を書き通せたこと自体は嬉しく思っている。でも振り返ってみると、馬鹿げた喜劇にすれば良かったと思うことが時々ある。実際、ほんとうに馬鹿げた時代だったよ」(52ページ)

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