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Wiki病という新種の病?

Radium Software Development のエントリで、Wikiphilia - The New Illness という文章を知る。

Wiki というシステムそのものに対する批評と言うよりかは, Wiki コミュニティに対する批判の方が比重が重くなっている」とのことだが、Ward Cunningham のオリジナル Wiki に列挙される Wiki が機能する理由一つ一つについて粉砕していき、最後には Wikipedia についてもハンマーを振り下しているのだから、これは相当に耳に痛い指摘には違いない。

Wiki に向き不向きがあるというのは当たり前の話で、ワタシにしても例えば「Wiki は何に適しているのだろう」「Wiki と2ちゃんねる」といった『Wiki Way』ショートエッセイで何度か取り上げている。そうした意味で、例えば会話ページの導入というのは、向き不向きに対する対策の一つである。

そのように個々の Wiki エンジンはそれぞれ先に進んでいるわけで、本質論はともかくとして「Wiki」として総称されるシステムの意味が、オリジナル Wiki と乖離するというところもあるだろう。

実際件の文章についても、「c2.com で Wiki を判断するのは、C++バージョン1で OOP を判断するようなもの」という反論コメントが真っ先についている。その投稿者がモダンな Wiki が持つ機能として挙げるのは以下の五つ。

  • ページの階層化やグループ分け機能
  • 印刷用ページ出力機能
  • ページの閲覧、編集、変更のパーミッション
  • コメントのみ許可するよう変更を制限する機能
  • 変更のトラッキング

最後ので思い出したのだが、Dan Gillmor『We The Media』における Wiki の説明のところで、履歴管理機能を Wiki が当然持っている機能のように書いており、読んでておいおいと思ったが、モダーンな Wiki には入っている機能、という認識が広く受け入れられているということかいな。

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