WirelessWire Newsで「ジャーナリスト自身が運営する404 Mediaにみるオルタナメディアの可能性」を公開。
まだ9月になったばかりだが、今月2回ある三連休のいずれも原稿を書く時間が取れないのが見えているため、前倒しして月はじめに今月分を公開させてもらう。その代わり来月分の公開は来月後半になるかもね。
さて、今回は実は Google をテーマに書こうと準備を進めていたのだが、コリイ・ドクトロウのメタクソ化(enshitification)論の総決算といえる「脱メタクソ化か、死か」を読み、もうこれがあれば十分じゃん、という気になってしまった。
そこで少し前にちろっと予告した 404 Media の話を中心に書かせてもらった。
長くなるので原稿では端折った話を紹介したい。あるとき、ジョゼフ・コックスからメールが来た。そこにはこういう話が書いてあった。
それでは、はじめに我々が 404 Media を立ち上げた理由をお伝えしたい。我々は何年も VICE のテクノロジー部門の Motherboard で働いていた。2023年半ば、私は仕事の一環として裁判記録を取り寄せようとしていた。これには10セントしかかからないはずだった。なのに、VICE が支払いを怠っていたため、必要な書類をダウンロードできないことが分かった。後に私は VICE の重役どもがどれだけ稼いでいるかを知った。60万ドルから90万ドルという途方もない給料、さらには6桁(10万ドル単位)のボーナス! 自分は調査報道を続けるのに必要な裁判記録ひとつダウンロードすらできないのに!
私は怒った。給料のスクリーンショットをツイートした。それからジェイソン、サム、エマニュエルと私は、新しいアイデアについて話を始めた。もし自分たちで責任をもって持続的に成長できる調査報道のエンジンとなるメディア企業を作ったらどうだろう。ジャーナリストが責任者となり、自分たちの仕事を最優先する。その結果が 404 Media であり、その基盤には有料購読者がいる。
有料購読は年100ドルだが、年90ドルにまけとこう――要は有料購読者になってくれというお願いなのだけど、分かった、分かったから、とワタシも有料購読者になったのである(笑)。
彼の文章を読んでも、高給をとる重役連への嫌悪が相当に伝わってくるよね。