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秒速5センチメートル

新海誠監督(ワタシと同年生まれなんだね…)の作品を観るのはこれがはじめて。

この映画を感情移入して観るのは男性だろう。人生之コンコルド錯誤なワタシに関しては言うまでもないが、加野瀬未友さんも「純度100%のドラッグなみの出来」と書く第一話が特にすごかった。

アニメとしては、駅のホームだとか、電車の連結部分とか、おー、ウィルコム端末だぜとか細部の描写が印象的だった。もっと余裕をもってロングショットで見せてもいいんじゃない、と思う箇所がいくつかあったけど。あとこの映画に関しては、フィルム上映でないほうがよかったと思う。

第三話になると男の語りがうざく居心地が悪くなるのだが、これは本作を貫くテーマである「一途な想い」というものが、実は多分に自己愛であることを表現しているのだとワタシは思う。

ハッピーエンドでなくても、大人になった二人に再会させて、ポエムでも語らせれば本作のドラッグ度は確実に上がったろう。しかし、新海誠は作品としての完成度を落としても自己愛の自覚を優先したんじゃないかしら。

ただ、本作のクライマックスである、山崎まさよしの "One more time, One more chance" がバーンと流れ出した瞬間、なんとワタシは「プッ」と吹いてしまった。

チュートリアルが憎い…

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