- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2013/05/10
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内田けんじ監督の名前は、『アフタースクール』が面白い、脚本がよくできているという話を聞いて知った。その『アフタースクール』を観ようと思いながら機会を逃していて、本作が彼の映画初体験である。
一言で言えば面白かったです。堺雅人の目を細めた善人役の演技にいささか食傷気味だったが本作はそんな感じではないし、香川照之が上手いのは分かっているのでそれは良いとして、個人的に本作で一番良かったのは広末涼子だった。
もしかして自分は彼女のことが好きなのだろうかと思ったくらいで、彼女は「こういう人であってほしい」という感じを少し極端にした役をちゃんと演じているという意味で、実は立派な女優なのではないか。少なくとも感情表現が不得手という設定は本作の場合効を奏している。
本作は入れ替わりものだが、それで必然的に生じる矛盾や危機を映画を前に進めるエンジンにしており、そうした意味で快調な映画だった。広末涼子演じる女性の仕事が後でちゃんと活きてくるなど、伏線の回収もしっかりしていたと思う。
ただ少し安易であるようにも思う。例えば森口瑶子が、この人はこういう女性の役なのかなと思ったら、まったくその通りで拍子抜けした。
ともあれとても楽しませてもらったので、『アフタースクール』も観させてもらいましょう。