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ジョエル・スポルスキーのFog Creekが専用開発言語Wasabiを葬る

ジョエル・スポルスキーが創業した、というと今では Stack Overflow なのかもしれないが、元々彼が創業した会社 Fog Creek の主力製品であるプロジェクト管理ソフトウェア FogBugz の v8.13.104 がリリースされた。

そのリリースノートを見ると、ちょっとしたバグフィックスと変更だけに見える。しかし、実は今回のリリースは機能変更などとは別に大きな変更なのである。それは何か?

話は10年近く前の2006年にさかのぼる。当時ジョエル・スポルスキーは Language Wars日本語訳)というブログエントリで Ruby on Rails をリスクのある選択と書いて、その作者である DHH が反論する一幕があった(Ruby の作者まつもとゆきひろさんの反応)。

またその過程で、Fog Creek は Wasabi という VBScript ベースのインハウスの専用開発言語を使っているという話が出て、おいおい、それこそリスクがあるやり方じゃないか? 矛盾してないかいという声があがった。

それに対してジョエルは、ズバリ Wasabi日本語訳)というエントリを書いて、それを擁護した。

あなたは自分のコンパイラを書くべきなのだろうか? もしあなたのやっていることがメインストリームのものとは十分に異なっていて、その問題を解決できる適当な出来合いのテクノロジーがないのだとしたら、書いた方がいいかもしれない。あなたの対象とする領域でドメイン特化言語が有効である可能性は十分にある。

Wasabi - The Joel on Software Translation Project

しかし、それから9年のときが経ち、その Wasabi は FogBugz の v8.13.104 において、完全に排されたのである。まぁ、やっぱ長くやってるとダメダメなところが目立ってきたということか。いわゆる技術的負債というやつですね。

今回のブログはその経緯、排除にいたる過程、そしてそれから得られた教訓について書かれているが、Part 1とあるのでパート2も書かれるのだろう。個人的にはジョエル自身にそのあたり書いてほしいところだが、それは無理か。

Joel on Software

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More Joel on Software

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