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2001年宇宙の旅(IMAX版)

2001年宇宙の旅』は、VHS も DVD も所有しており、20回近く観ているオールタイムベストの一本である。今更映画館で観たからって何が変わるのかと思うところもあった。

しかし、クリストファー・ノーラン監修の70ミリ版を観れなかったのを悔しく思っていたので、IMAX 版が上映と聞くと、やはりこれは行くべきかと思った。

上に書いたように、ワタシは『2001年宇宙の旅』を20回近く観ている。しかし……これはちょっと書きにくいことなのだが、そのうちの三割は途中のどこかで寝てしまっている(笑)。わざわざ映画館に行き、しかも IMAX 版の料金を払って居眠りでもしたら自己嫌悪で死にたくなりそうだ。

結論から書くと、まったくそんなことはなかった。そんな余地がどこにあるんだよ。この映画は大画面で観るべきだし、それが実現して大満足だった!(逆に言うと、これまで自室のちっこいテレビを通して観たのはなんだったんだという気もしてしまうが……)。細かいことだが、宇宙空間から宇宙ステーションや宇宙船を映すカットで、そのステーションや宇宙船で働く人の姿をはっきり見れるのは感激だった。あと、「木星 そして無限の宇宙の彼方へ」ってこんな感じだったんだとか、これが宇宙人の声だったんだ! とか(だから今まで何を観ていたんだ……)。

それでもスターチャイルドのエンディングは、もっと画面に横幅欲しいぞ! 70ミリ版で観たかった、と思ってしまったな。

いや、とにかくすごい映像×音! インターミッション中、近くの女性客が「なんかこんなん『インターステラー』で観た思うた」と素直に口走っていて苦笑いしてしまったが、いろんな方面に大きな影響を与え、やはり数多くパロディになってきた、「ツァラトゥストラはかく語りき」が轟くオープニングにしろ、優雅な「美しく青きドナウ」にしろ、大音量で聴けてよかった。

ボーマン船長がある場面で浮かべる安堵の表情まで分かるくらい得るところの多い上映だったが、彼の HAL9000 に対する怒りの表情が個人的にはやはりもっとも印象的だった。人工知能に対して人間が持ちうる感情を考える上で、これは示唆的である。

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