新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は本当に大変なことになったままであるが、少しは明るい面を見たい。
高須正和さんが「新型コロナで広がるオープンソース運動は日本人の働き方を変えるか」という文章を書いているが、新型コロナウィルスに立ち向かう上で、オープンソースのありがたさが再認識されているように思う。
少し前に3Dプリント技術が新型コロナウィルス患者の命を救った話があったが、そうした意味で、オープンハードウェア(オープンソースハードウェア)分野でもこれに関係したプロジェクトが立ち上がっているはずだ。
というわけでこの文章を見つけた。ここでも前述の Isinnova の事例が取り上げられているが、主に紹介されているのは、以下の7つのオープンハードウェアプロジェクトである。
プロジェクト名 | プロジェクト内容 | ライセンス |
Opentrons | オープンソースのラボオートメーションプラットフォーム | Apache 2.0 |
Chai Open qPCR | 個人用ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査装置 | Apache 2.0 |
OpenPCR | DIYのPCR検査装置 | GPLv3 |
PocketPCR | USBで給電するコンパクトなPCR検査装置 | GPLv3 |
Open Lung Low Resource Ventilator | 低コストなバッグバルブマスク(BVM)作成 | GPLv3 |
The Pandemic Ventilator | DIYな人工呼吸器のプロトタイプ | CC BY-NC-SA |
Folding@home | タンパク質動力シミュレーションの分散計算プロジェクト | GPL+プロプライエタリ |
やはり PCR 関連が多いですな。
Folding@home(こないだ話題になった)はサイト上ではオープンソースを謳いながら実際はプロプライエタリらしいのが気になるが、それでもこういう動きがすかさず出てくるのはすごいことだと素直に思う。
……とここまでエントリを書いたところで、Make 日本版ブログで同趣旨のより網羅的な記事が出ているのを知る。ただし、取り上げているプロジェクトの重複はほぼないはず。
- 作者:アンドリュー“バニー"ファン
- 発売日: 2018/10/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)