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ライブ用耳栓を使うのが失礼もなにも、ミック・ジャガーも使ってるぞ

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旧聞に属する記事だが、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインみたいにライブの客に耳栓を配る話を知る者としては、「ライブ用耳栓を使うのは失礼」ってどういう価値観なんだと不思議に思ってしまう。

まぁ、マイブラはちょっと特異かもしれないが、これで思い出した話があるので、1989年からおよそ15年読者だった雑誌 rockin' on の過去記事をとりあげる「ロック問はず語り」、今回は1990年2月号に掲載されたローリング・ストーンズのツアー取材記事を紹介させてもらう。

この記事は、ストーンズとの交流も長いジャーナリストのリサ・ロビンソン(この記事における、彼女が目撃した1970年代中盤のストーンズのツアーにおけるラリラリぶりについての記述も興味深い)が1989年の久方ぶりのストーンズの全米ツアーを取材したものであり、この号が発売されてまもなく1990年の初来日公演が実現している。

この記事の中で、ミック・ジャガー(この号の表紙も彼)がライブ用耳栓について言及しているくだりがある(引用中の「M」はもちろんミックのこと)。

 楽屋裏に戻るとチャーリーはコーヒーをすすり、キースは玉を突き、キースのマネージャーが新しく買ってきた耳栓をいじっている。
「俺もこういう耳栓を使ってるんだぜ。この人の雇主のせいでな」と言いながらミックはキースのマネージャーを指差す。
M「全く音がでか過ぎるってんだよ。この間なんか少し音量を下げてくれたもんだから、俺もつい嬉しくなって駆け寄って思いっきりキスしてやったんだ。案の定、キースは何のことやらさっぱりわからず目を丸くしてたけどね」

ライブ用耳栓を使うのが失礼もなにも、お前、ミック・ジャガーにも同じこと言えるの? という話だった。彼が耳栓を使うのは、単純に「キースのギターの音がでかいから」というのは笑える。具体的には忘れたが、この後にもミックが耳栓についてインタビューで言及したのを読んだ覚えがあり(キースのギターの音がでかいので、彼がいる側だけ耳栓をつけていると語っていたような)、その使用はこのときだけではなかったはず。

そうそう、ストーンズといえば、豪華ゲストを招いた2012年のライヴを収録した『GRRRライヴ!』が出たばかりですな。結成50周年ツアーというのもこないだの話みたいに思えるが、思えばもう10年以上前の話なんだな。

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