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ローリー・アンダーソンがルー・リードのAIチャットボットを作成したって!?

www.theguardian.com

ローリー・アンダーソンというと、少し前に過去のパレスチナ支援表明を大学側が問題視したため、芸大の教授職を辞退なんて遺憾なニュースがあったが、ルー・リードの言葉やスタイルを模倣する AI チャットボットを作成しており、「私は完全に、100%、悲しいほどにはまってるんです」と語っている。

このチャットボットは、ルー・リードの言葉、歌、インタビューを学習させたもので、「ルー・リード・アーカイブ」を実現させたドン・フレミングらの仕事が基盤になっているのだろう。

しかし、ルー・リードのインタビューというと、時にインタビュアーを血祭りにしジャーナリストを「最底辺の生き物」と断言するなど当たりの強さが有名な人なので、余計なお世話ながらちょっと心配になるが、ローリー・アンダーソンの発言を読むと、止むに止まれぬ彼女の気持ちが伝わってくる。

相変わらずアンソニー・デカーティス『ルー・リード伝』を牛歩の歩みで読んでいるが、ルー・リードの女性の扱いの悪さというのはよく言われており、ローリー・アンダーソンがそれほど入れ込んでいることに、彼女との関係はそれまでのパートナーとは違ったものだったのだろうなと勝手に救われた気持ちにもなる。

さて、ルー・リードと言えば、彼の歌がタイトルの元ネタであり、それが劇中でも流れる『PERFECT DAYS』が公開されたり、こないだはキース・リチャーズが彼の曲をカヴァーしていて驚いたが、要は新しいトリビュートアルバムも出るようで、死後10年以上経って名前が忘れられないのは素晴らしいことである。

そう思いながら、調べものをしたら、『ニューヨーク・ストーリー: ルー・リード詩集』が再々発されるのを知った。これはマーティン・スコセッシが序文を書いたものではなく、30年以上前に出た彼の詩集だが、「魔法と喪失(1) バンドマジックの裏側」でも引用したプラハ来訪&ヴァーツラフ・ハヴェル会見記や、ルーによるヒューバート・セルビー・ジュニアへのインタビュー(!)など貴重な文章が収録されているので、再発されるだけでありがたいことだと思う。

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