ワタシもこよなく愛する名優クリストファー・ウォーケンだが、『デューン 砂の惑星 PART2』が4年ぶりのスクリーン復帰であり、この記事では「セミリタイア状態」だったと表現されている。
もちろんその間、まったく仕事をしてなかったわけではなく、スティーヴン・マーチャントが手がけた英国のコメディドラマ The Outlaws に出演し、劇中、ウォーケンがバンクシーの壁画を塗り潰してしまった(!)のが世界的にニュースになったりもした(このドラマ、日本ではどこで観れるのだろうか?)。また、Apple TV+ のドラマ『セヴェランス』にも出演している。
ウォーケンがバンクシーの画をペンキで塗りつぶす場面は、以下の動画の7分30秒過ぎをごらんください。
しかし、かつて引退について聞かれ、「いや、考えたこともない」とキッパリ答えたウォーケンが、4年も映画に出ていなかったこと自体、現在のハリウッドを象徴している、とみる向きがあるのも分かる。
その彼が『デューン 砂の惑星 PART2』の皇帝役でスクリーン復帰したのは喜ばしい話だが、その理由を以下のように語っている。
もちろん、『DUNE/デューン 砂の惑星』第一作は何度も観ていた。大好きだし、ドゥニ・ヴィルヌーヴの映画には敬服していた。『メッセージ』は素晴らしかった。しかも、これほどの素晴らしい俳優たち――ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブロ―リン、ティモシー・シャラメ、フローレンス・ピュー、ステラン・スカルスガルド――とブダペストという美しい都市に一緒にいられる。むろん、それで生計を立てているのだしね。私にはたった三週間だったけど。つまり、すべてが魅力的だったんだよ。
どうやら大好きなブダペストに行けるというのも大きなポイントだったらしい(笑)。
しかし、「それで生計を立てている」と付け加えるところで、ワタシが何度も引用する彼の素晴らしい言葉をやはり思い出してしまうのだ。
他にできることが何もないんだよ。私には趣味がない。子供もいない。テニスやゴルフもしない。文章を書いたり画を描いたり、役者がするような余芸をやってみようとしたこともあるが、気に入らなくてね。私にできることは、健康を保ち、できるだけ長く演技を続けることだけなんだ。
クリストファー・ウォーケンのキャリアを振り返るインタビューがグッときた - YAMDAS現更新履歴
かくしてクリストファー・ウォーケンは SF 大作で復帰を実現させたわけだが、この記事では彼が『スター・ウォーズ』第一作でハン・ソロ役のオーディションを受けていた話にも触れている。そのオーディションの際にウォーケンの相手役を務めたのは、ジョディ・フォスター(!)だったそうな。これは知らなかった。