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ワタシがNetflixで観たドラマをまとめておく(2019年秋~2021年夏編)

yamdas.hatenablog.com

思えば Netflix で観たドラマまとめを書いておよそ2年経つのに気づき、そろそろフォローアップを書いたほうがよいと思った次第。まぁ、夏休みに Netflix で観るドラマを決める一助にでもなれば、と。

例によって Netflix 制作でないドラマも含むし、前回名前を出したドラマは、その後のシーズンを観ていても原則取り上げないものとする。あと便宜上、ウィキペディア日本語版にページがあるものはそちらにリンクしているが、情報が古くダメダメなことが多いので、英語版にあたったほうがよいです。

ミンスキー・メソッド(NetflixWikipedia

マイケル・ダグラスアラン・アーキンという2人の芸達者のイチャイチャ大好き!

本当に最高だったが、今年放送されたファイナルのシーズン3はアラン・アーキンが出ていない。これにはかなりがっかりしたが、思えば彼はワタシの父親と同い年である。いつまでもあると思うな親とアーキン。

さて、そのファイナルシーズンではアーキンの代わりに(マイケル・ダグラスと1980年代何度も共演している)キャスリーン・ターナーが元妻役にして相棒役を務めている。その80年代の映画で印象が固定化されていたワタシ的には、現在の彼女はなかなかインパクトがあったが、その彼女が主人公の元妻を演じる重みは確かにあった。

Giri / Haji(NetflixWikipedia

平岳大も(国際的な作品では『沈黙 -サイレンス-』に続き)窪塚洋介も好演しており、これはもっと日本で評判になってしかるべきだったと思う。

あと男娼役のウィル・シャープも良くて、彼の「ダークよりもさらに暗い、真っ黒な笑い」Netflix で観れるようにならんかな。

ジ・エディ(NetflixWikipedia

『セッション』『ラ・ラ・ランド』に続くデイミアン・チャゼルの作品鑑賞だった。

彼の作品で使われる音楽については批判も多いが、その彼がパリのジャズクラブを舞台にしたドラマを作ったのに手強さを感じる。もちろん彼にもアメリカ人らしいパリに対する憧れはあるに違いないが、例えば『ミッドナイト・イン・パリ』のような打ち出し方ではなく、16mm フィルムでジョン・カサヴェテスを思わせる現代劇を撮ったのが面白い。

イントゥ・ザ・ナイト(NetflixWikipedia

ツイッターのタイムラインで名前を知ったんだったか。Netflix で観たドラマで(日本のものを除いて)英語圏以外で作られたものを初めて観たのがこれか。長すぎないコンパクトな作りがよかった。

太陽光線に曝されると死んでしまうため、飛行機で飛び続けるしかないという設定が強力で、その飛行機に乗り合わせた人たちの人間ドラマも面白いのだけど、ひと段落ついたところでシーズン1が終わり、さて、これからどんな展開があるのか。記憶がなくなる前にシーズン2が始まってほしいところ。

呪怨:呪いの家(NetflixWikipedia

呪怨最初のビデオ版「ホラー映画ベストテン」に入るほどで、最初の映画化までは観ているが、それ以降は興味をなくしてまったく追ってなかった。

今回のドラマ化は、少し違った気合の入り方を感じたので観た。本作は1980年代後半以降の日本の凶悪事件を取り込んでおり、もはや伽椰子も俊雄も出てこないのに確かに『呪怨』な「イヤー」感があるし、一部もはや SF じゃないかと思わせるぶっ飛び方もあるのも面白い。しかし……やはり伽椰子がいないとなぁ。

ホームランドNetflixWikipedia

以前から観たかったドラマだったので、Netflix に入ってるのを知ってこれ幸いと観てみた。クレア・デインズがうまい役者というのはもちろん知っていたが、いや、確かにこれはすごいね。

ただ、こういう長く続くドラマを追うと、費やす時間も大変なものになるし、また特に本作のような作品は精神的な疲労もあるので、シーズン2まで観て打ち止めとした。

5シーズンを超えてアメリカのドラマを追うなかれ、を家訓にすべきか。

ロシアン・ドール: 謎のタイムループ(NetflixWikipedia

イムループものはもはや定番化しつつあるが、本作は『パーム・スプリングス』に先んじて、同じ日を繰り返す人が複数という設定を持ち込み、成功している。

ドラッグ絡みの私生活の問題からの低迷から復帰したナターシャ・リオンが、そうしたバックグラウンドも思わせるあけすけな主人公を演じている。

シーズン2の制作も発表されているが、これ続きはありうるの? 観るかはまだ分からない。

コブラ会(NetflixWikipedia

元は YouTube でやっているのを横目で見ていたが、Netflix 配信に変わってめでたく最初から観れるようになった。

あの映画『ベスト・キッド』シリーズ(asin:B00OH4UK1Y)の続編で、主人公だったダニエル・ラルーソーもしっかり出ているが、あの第一作の敗者だったジョニー・ロレンスを主人公としているのがポイントで、その後イケてない人生を送ってきた(彼の絶頂期だった80年代の音楽愛好がいかにもらしい)彼が空手道場を立ち上げることで立ち直れるかをテーマとしている。

本作を観て感心するのは、深い考えなしに作られたであろう『ベスト・キッド』シリーズのペラッペラな設定や登場人物を、過去映像含めてしっかり活かしてドラマを成立させるアメリカのエンタメ界のクリエイティビティの在り方である(ジョン・クリースの憎々しさと言ったら!)。

この種のクリエイティビティはスターウォーズ新三部作でも最大限利用されているが、結局あちらは悲惨としか言いようがなかったのに、本作は若者パートの魅力も大きいけど、笑って楽しめる。シーズン3まで観終えたが、これは新シリーズも観ますよ。

クイーンズ・ギャンビット(NetflixWikipedia

yamdas.hatenablog.com

ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー(NetflixWikipedia

2年前のエントリで「近年もっとも衝撃を受けたドラマ」と激賞した『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』と同じくマイク・フラナガンが手がけており、こちらの原作はヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』である。

それほど評価したドラマの続編的作品だし(主役をはじめ、『ヒルハウス』に続いて出演のキャストが何人もいる)、マイク・フラナガンの映画は『ドクター・スリープ』Netflix に入っている『サイレント』、そして『ジェラルドのゲーム』(しまった! これは今年はじめに観たのに2021年上半期にNetflixで観た映画の感想まとめに入れるの忘れてた……)と彼が手がけたホラー映画は観ている。

そうして期待が高まりすぎたのもあり、楽しめはしたけど、本作はさすがに『ヒルハウス』には及ばなかった。前作みたいにマイク・フラナガンが全エピソード監督してくれたら違ったのかもしれないが、それを求めるのは酷だ。

原作以上に主人公の同性愛にフォーカスしているのが今どきか。ホラーとして『ヒルハウス』の衝撃はないが、「忘却」というものの怖さを描いていること、そしてそれが最終的なトリックになっているのは前作になかったところか。

ダッシュ&リリー(NetflixWikipedia

これは町山智浩さんが「赤江珠緒たまむすび」で紹介していて知ったドラマで、主役2人がキュートなクリスマスシーズンにぴったりなロマンティック・コメディ作品なので、観てない人は今年の終わり頃に観てみるといいですよ。

現代のクリスマスな作品なので当然ポーグスの「ニューヨークの夢(Fairytale of New York)」も出てくるが、主人公の男のほうがジョニ・ミッチェルの「River」を歌うシーンに驚いた。この曲もクリスマスの歌というのをまったく意識してなかったからだ。

ブルックリン・ナイン-ナイン(NetflixWikipedia

他の人の『パーム・スプリングス』の感想で、主人公のアンディ・サムバーグの佇まいが本作のままというのを知り、興味を持ったシットコム

Netflix で刺激の強い作りのドラマや映画をたて続けに見てると疲れるので、息抜き的にちょうどよいかと思ったら本当にその通りで、気楽に楽しめている。

今年放送のシーズン8で終わりらしいが、ワタシは今シーズン2を観ている途中で、シーズン3まで観ようかどうしようか。

運命の12人(NetflixWikipedia

昨年のうちに米光一成さんの文章で知ったドラマだが、今年になってようやく観れた。

ベルギーのドラマは初めてだったが、裁判制度の日本との違いが興味深かった。というか、20年近く時を隔てて行われた2件の殺人事件について同一の被告人に対して同時に裁判を行うってアリなのか? これはドラマだからかもしれないけど、事件の関係者にして重要証人もずっと裁判に参加しっぱなしだし。

タイトルからどうしても『十二人の怒れる男』を連想してしまうが、あれよりもさらに陪審員それぞれに事情があり、それに被告人や重要な関係者がそれぞれにウソをついていたり信頼できなくて、明らかに間違った(ネタバレなので中略)なのになんとも言えない気持ちになった。

本作の本筋とはまったく別のところで日本人(でも演じているのは多分日本人ではない)が登場し、暴力的なまでのいたたまれなさを発揮していたが、これはディスコミュニケーションのドラマとも言える。

瞳の奥に(NetflixWikipedia

これも米光一成さんの文章で知り、しかも「一切情報をいれずに観たほうがいい」とのことだったので、米光さんの文章自体もタイトル以外一切読まずに観た(今、初めて読んだ)。

いやー、これはエグいですね。主人公のシングルマザーがちょっといい感じの男性と知り合ったと思ったら、実は自分の新しい上司の弁護士であり、しかもその妻とも知り合いになってしまい、果たして彼らとの関係はどういう結末に……と思ってたら、うひゃー!

弁護士のなんとも曲者な妻のアデル役を演じるイヴ・ヒューソンは初めて観るが、えらく妖しい雰囲気のある女優さんだと思ったら、U2 のボノの娘なのか。

ラストは「世にも奇妙な物語」で名作とされるあるエピソードを思わせる展開で、そうなると全6話のうち5話をかけて見せてきたアデルが漂わせる不気味さの意味が一気に分かるのだが、ちょっとそれはないだろと思ったのも正直なところ。

マスター・オブ・ゼロ: シーズン3(NetflixWikipedia

本エントリの最初で「前回名前を出したドラマは、その後のシーズンを観ていても原則取り上げない」と書いたが、本作だけは例外として書いておきたい。

なぜかというと、このシーズンは過去2シーズンとはまったく違うからだ。

2年前のエントリで、アジズ・アンサリが行き過ぎたセクハラの嫌疑をかけられ、キャンセルカルチャーの被害にあったことに触れているが、このドラマのシーズン2の終わり、デフの共演相手がセクハラで失脚するという展開だったことを知る人間として、現実はとてもバツが悪く、果たしてこのドラマにどういう新機軸がありうるのか想像もできなかった。

何より本シーズンの主人公はアジズ・アンサリ演じるデフじゃない! 彼も少し登場するが、その友人のデニースが主人公である。デフがニューヨークで闊達に、しかし、ある意味普通に生きる面白さのドラマではない。デニースにしても、発表した小説が思わぬ成功を収め、郊外の一軒家でパートナーと暮らしている設定だ。複数の映画へのオマージュが見られるのは過去シーズンと共通するが、本シーズンの参照は、それこそ小津安二郎など家庭映画が多く、一種の映像的跳躍の役割を果たすものではない。

これは前シーズンまでのファンが期待した展開ではないだろう。前2シーズンほどでないとはいえ批評家の評価は高いが、本シーズンは Rotten Tomatoes の Audience Score がバツグンに低いのはその表れだろう。

しかし、本シーズンにワタシはアジズ・アンサリの誠実さを見るし、このシーズン3を心から支持する。そして、その支持は、ただ彼が誠実だからではない。何よりこのシーズンが現代のドラマとして優れているからだ。

このシーズンに垣間見られるデフの暮らしぶりはなかなか悲しい(しかも、パートナーはシーズン2のフランチェスカではない)。それは、アンサリが現実に負った傷と無関係とは言えないだろう。それでも次シーズンがあれば、今度はデフを主人公として復帰させてほしい。

ライン・オブ・デューティ(NetflixWikipedia

これは最終シーズンのフィナーレについて報じる記事を読んで、イギリスで大人気の警察ドラマというのに興味を持ったら、Netflix にあったのでこれ幸いと観た次第。シーズン1を完走したが、次シーズンも観るやろね。

警察ものといっても、警察組織内部の汚職特捜班が主役というのがポイントで、警察内部を半ば敵にしながら、その操作対象が追う事件を汚職特捜班も追うことになるところが面白い。警察組織の内部を描きながら、一種の酷薄さを感じるところに、古いがヘレン・ミレン出世作である『第一容疑者』を思い出したりした。

レミング役の人ってどこかで観たことがあるなと思ったら、『THIS IS ENGLAND』のロル役の人か!

カトラ(NetflixWikipedia

これも米光一成さんが「予備知識なしで観るのがベスト」と書いているところまで読んで止め、素直に観始めたドラマである。昨夜完走した。

アイスランドの火山近くの孤絶した町が舞台だが(タイトルの「カトラ」は火山の名前)、思えばアイスランドと聞いても、ビョークシガー・ロスくらいしか連想するものがなかったりする。本作は火山周りの自然が圧倒的な存在感を示す場面が多いが、どこまで CG なんだろう?

それにしてもこれは衝撃的で物騒なドラマである。内容に触れるとどうしてもネタバレにつながっちゃう。最初灰まみれの人物が登場するだけでかなり画的にヤバいのだが、それに慣れて油断していると、後半に本作の怖さの在り方にかなりやられる。

惑星ソラリス』を連想する人もいるだろうが、ワタシはどうしてもスティーヴン・キングの『ペット・セマタリー』と『アス』、あと少しだけ『アナザー プラネット』を思い出した。

このドラマも最終回になってかなりショッキングな展開がある。クライマックスとなるアレでどちらが死んだのか、意図的に混乱させるカット割りになっていて、これは解釈の分かれるところなんだろうな。ワタシの中でも、どっちもありえて答えは出ていない。

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