主に1970年代に活躍した音楽評論家レスター・バングスの伝記本『レスター・バングス 伝説のロック評論家、その言葉と生涯』が出るとのことだが、いやぁ、驚いたねぇ。英米の音楽評論家が出した本の邦訳が出ることは確かにある。しかし、音楽評論家の評伝の邦訳なんて他に聞いたことがない。版元の蛮勇に感謝したい。
レスター・バングスといっても知らない人がほとんどなのは仕方ないが、キャメロン・クロウの映画『あの頃ペニーレインと』でフィリップ・シーモア・ホフマンが演じた人といえば思い出す人もいるかな。
今回邦訳されたのは、このエントリの後半で紹介したジム・デロガティスの本が原書になる。
つまり、この本にはロバート・クワインの貴重な証言が含まれるし、(バングスのことを蛇蝎の如く嫌った)ルー・リードやニューヨーク・パンク周りについても重要な話が読めるはずだ。