yomoyomoの訳書・執筆記事に『Make: Technology on Your Time』日本版ページを追加。これはサポートページではなく、飽くまで当方の仕事の紹介ページですのであしからず。
これを見てもお分かりなようにワタシが訳したのは『Make』日本版Vol.1のごくごく一部に過ぎない。それでもブルース・スターリングの文章を訳せたのは光栄だった。まぁ、それぞれその人らしい文章ではある。というか、ティム・オライリーの文章ははっきりいってバイオニック・ソフトウェアだし、コリィ・ドクトロウはいつものコリィ・ドクトロウである。
この技術者は、スキルがあり、情熱のあるギークである。おじいさんが彼に鉱石ラジオチューナーの作り方を教えることで、彼はエンジニアの道に進んだ。でも、彼は自分の孫娘の傍らに座り、彼女にデジタルテレビのチューナーをハックする方法を教えることはできないのだ。
以前にも少し書いたが、コリィ・ドクトロウのこの文章を訳していて、ワタシは不覚にも泣いてしまった。全然関係ないように思われるだろうが、かつてルー・リードがスターリング・モリソンの追悼文で書いた以下の文章を思い出したからだ。
ニューヨークに戻る電車を逃し、次の待ってセメントの道路に腰を下ろした。どうしようもなく煙草と酒がほしかった。なんということだろう。俺たちはもう二度と一緒にギターをプレイすることはないのだ。ニコとも。アンディとも。スタールとも。
もちろん友人の死はつらく悲しい。しかし、誰でもいずれは死ぬのだから仕方ないとも言える。技術が人間の視野狭窄により予め殺され、大事な人と共有できない理不尽にはかなわない。
もっとも昨日はしなもん日記に『元気でな、しなもん!(涙)』と書き込みながら本当に涙してしまったくらいだから、ワタシの場合単に加齢とともに涙腺が緩んでしまっているだけかもしれないが。