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ヨハイ・ベンクラーの『協力がつくる社会:ペンギンとリヴァイアサン』が山形浩生訳で刊行される

調べものをしていたら、2年前の5月に取り上げていたヨハイ・ベンクラーの『The Penguin and the Leviathan』の邦訳が3月に刊行されるのを知った。

協力がつくる社会―ペンギンとリヴァイアサン

協力がつくる社会―ペンギンとリヴァイアサン

しかし、もう原書の刊行から一年半近く経つんだな。

訳者は山形浩生で、おそらくは以下の記述がこの本についてのものだと思う。

で……著者がそれなりに有名な人で、そんなに悪い本であるはずがないと思ったが、かなり悪い本だった。協力をいかに醸成するか、という本なんだが、協力とは基本的に、力をあわせることで個の寄せ集めではできない大きな成果を挙げる、というのが基本。協力で大きな成果が挙がるから、短期的には協力(つまり力を拠出して損する)しても、長期的には得をする、というのが重要。ところが著者は、こういう計算に基づく(つまり利己性に基づく)協力を否定してしまう。そのため、そもそも協力って何なの、というのがわけわかめになり、ちょっと困ったシロモノになっている。

Books that I wrote/translated

うーん、そうですか……。いずれにしても訳書の刊行でベンクラーの日本における認知度はあがるだろう。

そうそう、ベンクラーといえば、ニック・カーが「金を払えよ、ヨハイ・ベンクラー」と吼えてた件で、ベンクラーも反論してたのね。

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